治療家のための“伝わる”英語勉強法【2】第5回 トレーナーに必要な『旅』の知識 その2
文・写真：斎藤大介
トレーナーに必要な『旅』の知識 その2
今回は旅のスキルの続きとして、前回ご紹介できなかった旅の知識をご紹介します。
skyscanner
前回ご紹介した航空券予約サイトの skyscanner（スカイスキャナー）ですが、以下の方法を試すといくらか安くなる可能性があります。
1. パソコンと携帯電話などで見た場合、双方で料金が違うことがある。
2. 設定で支払いの通貨を変えると、為替の影響で料金に差が出る。
3. スカイスキャナー経由で探したチケットと同じ飛行機を、発売元の航空会社のホームページで確認すると、料金が安い場合がある。
4. 例えばソウルから成田経由でロサンゼルス（LA）に行く場合、出発地、経由地、目的地を入力してチケットをまとめて取るよりも、ソウルから成田、成田からLAのチケットを別々に買うほうが安い場合がある。
飛行機の追加料金
トレーナーの商売道具であるマッサージベッド。海外遠征などに持っていくととても便利なのですが、サイズや重量によっては200USドルほど超過料金を取られることがあります。
私の経験上、日本で販売しているベッドの95％は重量もしくはサイズオーバーになりますが、折りたたむと長さ85c㎝、幅60㎝、厚さ18㎝になる商品もあり、これは超過料金なしで海外へ持っていくことができます（厳密には少しサイズオーバーのようですが、今のところチェックインの際に指摘されたことはありません）。航空会社や飛行機の種類によって、預けられる荷物の個数やサイズ、重量の規定が違うので、必ず事前に確認しましょう。
このサイズのベッドは広げたときの本体の長さが170㎝と小さめですが、ほとんどの女子選手は問題なく、身長180㎝以上の男子選手でもサイズを広げるための付属品を使用したり、ベッドと床の上で行う手技を分けるなどすれば全く問題ありません。
SIMカード
海外でインターネット環境を確保するのはとても重要ですが、一番手軽で安くインターネットを使える方法は、現地のSIMカードを購入して日本のものと入れ替えることです。SIMカードを使える条件として、SIMフリーの携帯電話を持っている必要がありますが、最近は購入から半年ほど経過すると、SIMロック解除を申し込める場合が多いので、確認が必要です。
ほとんどの場合、SIMカードは空港で売っていますが、もし売っていない場合でも近くのコンビニやショッピングセンターで購入するか、事前にamazon.co.jpなどで手に入れることができます。ポケットWi-Fiも便利ですが、かさばるのと、通話ができないのがデメリットです。SIMカードの容量によって料金が変動するので、その国でどのくらいインターネットを使うのか、どのくらい電話するのかを考慮して購入します。
レンタカー
レンタカーを借りる場合は国や会社によってカバーされる保険の種類が違うので、必ず事前に確認しましょう。アメリカではほとんどのレンタカー会社で最低限の保険料金が込みになっていることが多いので、万が一傷などをつけてしまっても追加料金はかかりません。一方、イギリスなどでは追加で保険に入らないと補償されないことが多く、少しの傷だけで10万円以上請求される場合がありますので、注意が必要です。海外保険やクレジットカードの保険でカバーされるものもあるので、出発前に調べておくことで、保険の無駄な出費を抑えることができます。
交通ルールも国によって違うので事前に調べておきましょう。例えばアメリカでは、右折時（日本の左折に相当）、信号が赤でも徐行なら進んでよいというルールがあります。また、線路を渡るときも一時停止する必要がありません。
ソフトバンクの「アメリカ放題」
ソフトバンクの携帯電話を契約していると、日本の携帯電話をパケ放題の状態で使えます（アメリカ放題）。アメリカの電話ではないので、現地で電話をすると通話料がとても高くつきますが、LINE、Messenger、Skypeなどの通話では日本と同じように無料でできるのでとても便利です。
今まで3年間、アメリカを中心に生活してきましたが、電波も砂漠地帯など以外ではほとんどよい状態で使えます。端末の設定も日本にいたときのままで使えるので、アメリカではとてもおすすめです。
楽天プレミアムカード
年に何度も飛行機に乗るのであれば、このクレジットカードがとてもお得です。その理由は、世界中に数多くある空港のラウンジが無料で使える「プライオリティパス」に無料で登録できる特典がつくからです。
楽天プレミアムカードの年会費は1万円強ですが、ラウンジを利用することで空港での待ち時間が快適に過ごせますし、無料のビュッフェやアルコール類などのドリンクも無料、場所によってはシャワーもあり、仮眠などにも最適です。個別に利用料を支払ってラウンジを利用する場合の料金は空港によって異なりますが、年に数回利用すれば年会費の元が取れます。
AnytimeFitness
世界展開しているスポーツクラブです。従業員は平日昼間の時間しかいませんが、入会時に渡される鍵で世界27カ国、4000以上の店舗がどこでも24時間、月額8000円程度の会費で利用できます。
AnytimeFitnessの店舗は、世界の大都市はもちろん、中規模の都市でもほとんどの確率で探せます。シャワーも全施設で完備されているので、ジムとして利用しなくても、シャワーを浴びるだけで重宝します。Anytime Fitnessの店舗は海外に限らず、日本国内でも街中のいたるところにあり、とても便利です。
旅をより快適で便利なものにするために、情報はとても大切です。前回と今回ご紹介した知識が1つでも、これから海外で働くことを考えている方や、海外旅行をされる方の役に立てばと思います。
（つづく）
※本記事は医道の日本社Webサイト「シアナ」で2018年9月25日に掲載されたものです。
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斎藤大介（さいとう・だいすけ）
1985年、群馬県生まれ。高校卒業後、柔道整復師、鍼灸師、あん摩指圧マッサージ師の資格を取得。2010年、ファイテン株式会社に入社し、企業のトレーナーとしてプロ野球選手、プロゴルファー、ビーチバレー、大学駅伝などの選手を担当。2014年に独立し渡豪。ゴルフの名門AnKゴルフアカデミーの専属トレーナーとして活動しながら、2015年8月にJAPANESE SPORTS MASSAGEをオーストラリア・ゴールドコーストに開業。2016年9月よりアメリカ女子プロゴルフツアーにて、メジャーチャンピオン２名を含む４名の外国人選手と契約。
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