治療家のための“伝わる”英語勉強法【2】第11回 トレーナー・治療家専門英語トレーニングの内容 その4
文:斎藤大介
タイトル写真:Photo by Jesper Aggergaard on Unsplash
おさらいとレベルアップ
合計で第11回目となりました今回は、フィリピンの語学学校で、先生とマンツーマンでできるトレーニング内容の「アドバンス編」の続きです。英語のトレーニング方法に関する最後の回となります。
前回までの内容は専門的でありながら一般的な英語でしたが、そのレベルが身についた後はもう少しレベルを上げて、さらに英語の対応力を上げていきます。そのためのトレーニング法を、もう1つだけご紹介させて頂きます。
実践! 写真説明トレーニング
以下のように、あらかじめこちらで用意してある写真を使ってトレーニングを行います。
具体的なトレーニング方法としましては、
1. 写真の中にある「もの」をすべて英語でいえるかの確認。
例)施術家(therapist)、患者(patient)、テーピング(taping)、施術ベッド(Treatment table)、植物(plant)、窓(window)、枕(pillow)、ヒゲ(whiskers)など、目に入るものすべてです。
さらにもう少し深く調べると、髪の毛の色、患者さんの肢位、考えられる症状なども英語にしてみると良いでしょう。
2.次にその単語を調べた上で、英語の先生に対して、その写真を見ていなくても状況がわかるように英語で説明します。先生から、表現や単語についての訂正もその場で受けてください。
例)この写真では、膝を痛めている子どもがベッドの上に座った状態で施術者からテーピングをされています。足をバランスボールの上に置いています。施術者は欧米出身のような顔立ちで、髪の色は明るめの茶色。白衣ではなくTシャツを着ています。部屋には大きめな窓があり、窓際には植物が2つ置いてあります。
このような形で、1枚の写真から得られる情報をすべて拾って英語にしていくことで、とても良い語彙の勉強にもなります。
3.こちらであらかじめ用意してある語彙リストをチェックし、自分でピックアップした単語との違いを確認し、それぞれの単語についてわからなければ辞書で調べる。
4.最後に、上記1と3でリストアップした単語を使用して、それぞれ最低2つ以上短い文を作ります。
例)ベッドの上に座る sit on the treatment table
植物が窓際にあります There are some plants by the window
施術家はグレーのシャツを着ています The therapist wearing a gray shirts
これを行うことで、その単語に必要な動詞、形容詞などもセットで身につきます。
(以下の写真と単語リストを使用して、実際に練習してみましょう!)
身近にある写真で練習
以上のように4つの写真をご紹介しましたが、これらの写真ではなくても、ご自分で写真を探して実践してみるといいでしょう。外を歩きながら、目に入ったものでぱっと頭に出てこない英単語があったら、その単語を使うには前後にどのような動詞や形容詞をつける必要があるのかまで考えることが重要です。
日常で必要な単語と表現をすべて掘り下げて考えることで、とても実践的なトレーニングになりますので、ぜひやってみてください!
(つづく)
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▶治療家のための”伝わる”英語勉強法【フィリピン英語留学編】
第1回 第2回 第3回
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斎藤大介(さいとう・だいすけ)
1985年、群馬県生まれ。高校卒業後、柔道整復師、鍼灸師、あん摩指圧マッサージ師の資格を取得。2010年、ファイテン株式会社に入社し、企業のトレーナーとしてプロ野球選手、プロゴルファー、ビーチバレー、大学駅伝などの選手を担当。2014年に独立し渡豪。ゴルフの名門AnKゴルフアカデミーの専属トレーナーとして活動しながら、2015年8月にJAPANESE SPORTS MASSAGEをオーストラリア・ゴールドコーストに開業。2016年9月よりアメリカ女子プロゴルフツアーにて、メジャーチャンピオン2名を含む4名の外国人選手と契約。
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