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腐れ外道の城2ー4
その時点で両家に何の他意もなく、純粋に家同士の友好的繋がりによる婚姻関係でしかなかった。
黒田家から半田家へ行くことになった男児は五歳、必然的に黒田家から世話役の者が数人付けられることとなり、その世話役は黒田家から出された五歳の婿が正式に婚姻関係を結べる年齢になるまで、教育係も兼ねることとなる。
高齢であった半田家頭首は、我が娘と黒田からの婿との正式な婚姻と、時期頭首指名を急いだ為、黒田から来た子は八歳の若年で十四歳の半田家三女と祝言を迎え、正式な後継者となった。
その祝言のちょうど二年後、高齢の頭首が急逝し、十歳になった黒田からの婿は半田家三代当主半田公高と名乗り、半田家の実権を握る事となる。
だが、僅か十歳の公高に一家を率いて行く力なとあるはずも無く、公高の婿入りの際世話役として入った者達が実務の全てを引き受けることとなり、謂わば傀儡当主の形となっていった。