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メディアサイトがオワコン化した今フリーランスがやるべき情報発信について

 こんにちは、イデトモタカ(@idetomotaka)です。

新時代を生き抜くためのシン・フリーランス論。今回は「ネットワーク」についてです。

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「サバイバル・スター」の詳しい解説はこちら。

■5秒で読みたい人向け(まとめ)

・毎日訪れるウェブサイトは SNS(だけ)になった
・SNS がハブとなり、「来た」ウェブサイトに遷移する
・Google 検索のパワーは落ちている
・最大公約数的情報は「やって来る」ことがない
・ブログを書いても、もはやリーチできない
・『note』に尖った(一般解ではない)コンテンツを書け
・メディアサイト自体が SNS 化したものが『note』
・ウェブコンテンツは等しくインスタントに消費される
・インスタントに消費されない「書籍」を目標にする

■その通りの未来になった

 雑誌『WIRED』の元編集長で、『ロングテール』や『フリー』といった、未来のキーワードを次々に見通し発信してきたクリス・アンダーソン。彼は数年前、日本版『WIRED』のインタビューでこんな話をしていました。

“ 雑誌は読まないんだ。『WIRED』だって、もう何年も読んでいない。ぼくはニュースを見ないからね。誰かが『WIRED』の記事を送ってくれたときだけかな。でも、『WIRED』のウェブサイトに自分から行くことはない。子どもたちも、ウェブサイトには行かない。誰ももう、ウェブサイトには自分から行かないんだ。

いまや、ウェブサイトが自分のところに来る。より正確には、ウェブの記事がぼくのところにやって来る。でも、自分から「WIRED」って打ち込んで飛ぶことはない。ぼくは基本的にソーシャルメディアの住人で、誰かが送ってくれた記事がよければ、フォローしたりしている。(中略)『WIRED』の記事はよく読むけれど、それはすべてソーシャル経由だ。”

出典:不確実性が増すメディアビジネスの未来:クリス・アンダーソン、『WIRED』を語る

その通りの未来になりました(個人的な実感としては)。

ぼくもクリス・アンダーソンとまるで同じで、ニュースはまったく見ません。テレビがない生活をもう十五年以上しているし、新聞も読みません。家にはこの記事を書いている Macbook Air 以外、モニターさえありません。

仕事で NewsPicks に記事を投稿したりもしますが(限定公開)、ここだけの話 NewsPicks を自分から見に行ったこともありません。ウェブサイトに自分から行きません。「シェア」によって、ウェブサイトが「来る」のです。

■そんなことはない?

 極論に思うなら、メディアサイトに限定して考えてみましょう。かつてはテキストサイトやブログの時代で、好きなサイトを日々楽しみに訪れていました。その後、みんながこぞってメディアサイトを作り、ファン獲得に躍起になっていました。

けれど今、あなたは習慣的に訪れる(メディア)サイトがいくつあるでしょうか。きっと現在も素敵なのでしょうけれど、昔は毎日のようにアクセスしていた『ほぼ日』や『Gigazine』、『ボケて』に、いつからか行かなくなりました。誰かのブログやメディアサイトについては名前も思い出せません。

ではぼくは今、代わりにどこに毎日アクセスするのか。それは『Twitter』と『Amazon』です。SNS と買い物。それ以外は「ウェブの記事が来て」、それを(気になったら)見に行きます。

■検索の影響力が下がりつつある

 とはいえ調べものでは Google を利用するわけですが、それもぼくが「少し前の」ウェブユーザーだからかもしれません。下の世代の人に話を聞くと、ランチの場所からおすすめの映画まで、Google ではなく SNS で検索すると言います(全員ではないにせよ、想像よりはるか多くが)。

実際、ぼくらが共通して見るコンテンツ、つまり「バズった」記事や動画は Google 経由ではありません。SNS 経由です。タッチポイントとしては、Google 経由で見るページより、SNS 経由で見るページの方が圧倒的に増えています。

加えて、SEO と呼ばれる検索結果で上位表示されるためのコンテンツと、SNS で「バズる」コンテンツとの間には深い溝があります。検索結果で上位表示される記事やコンテンツには、検索ワードにおける最大公約数的情報、大多数にとっての「最適解(一般解)」が求められます。

一方で、SNS で「やって来る」記事やコンテンツの特徴は、非一般性です。独自性や「尖り」のあるものです。

つまり、

・毎日訪れるウェブサイトは SNS(だけ)になった
・SNS がハブとなり、「来た」ウェブサイトに遷移する
・Google 検索のパワーは落ちている
・最大公約数的(最適解)情報では「やって来る」ことがない

のです。

■結局“リーチ”できない問題

 フリーランスとして活動の幅を広げるために、せっかくブログなりの記事を書いても、届けたい人に「リーチする(届ける)」ことが、ものすごく難しくなりました。ご存知のとおり誰もが情報過多で、つけ入る隙間などほとんどありません。

でも、なにもしないわけにもいきません。では、どうしろというのか?
ぼくの答えは、

『note』に尖った(一般解ではない)コンテンツを書け

です。理由の一つ目はすでに述べたとおりです。自分のコンテンツ(記事)を見てもらうには、コンテンツ側がターゲットの SNS 内で、ターゲットのもとに「やって来る」状態をつくらなければいけません。

端的に言えば、誰かに「シェア」されるということです。「シェア」されるものは最大多数の「最適解/一般解」ではありません。なにかしら「尖っている」ことが必要条件です。

次に、「なぜ『note』なのか?」ですが、それは「メディアサイト自体が SNS 化したものが『note』だから」です。

■ハブとしての SNS を生きる

 『Facebook』『Twitter』『Instagram』『Tik Tok』など、自分のメイン SNS はそれぞれ違うにしても、どこかしらにアクセスし、そこからまた別の個別ページ(ウェブサイト)に遷移するのが現在の一般的なウェブユーザーの導線となりました。

誰もメディアサイトに訪れない代わりに、SNS をハブとして、そこからメディアサイト(ウェブページ)にアクセスします。そうすると、「発信者側」が用意すべきものは二つ。「SNS」と「コンテンツ(サイト)」です。

知ってか知らずか、この両方を備えたものが『note』だと言えます。別に『note』の称賛記事を書くつもりなんてなかったのですが、結果として素直に「『note』すごいな」と考えるに至りました。

※ To C 向けサービスで、画像や動画でダイレクトに価値が伝わるものは、『Instagram』などの方が向いていますが、本記事では一般的な To B 相手のフリーランスを想定します。

■脱インスタント記事

 SEO 否定への反論としては、SNS で「バズる」コンテンツは所詮インスタントに消費されるもので、短命だ。多くの人の「最適解」として検索上位表示されつづける記事は、それだけ命が長く、結果としてより効果的である……というものです。

一面その通りなのではありますが、現実には「アクセス」が分散しているだけで、コンテンツとしての消費のされ方がインスタントであることには、どちらも違いはありません。

Google で検索した結果見たページは、そのときの問題や悩みを解決するための消耗品でしかなく、そこに愛着を持つことなどありません。結局、インスタントに消費されるのです。

だからこそ、最後は「インスタントに消費されない、インパクトの大きな媒体」で活動する必要があります。それこそが「書籍」です。

■まとめ

・毎日訪れるウェブサイトは SNS(だけ)になった
・SNS がハブとなり、「来た」ウェブサイトに遷移する
・Google 検索のパワーは落ちている
・最大公約数的情報は「やって来る」ことがない
・ブログを書いても、もはやリーチできない
・『note』に尖った(一般解ではない)コンテンツを書け
・メディアサイト自体が SNS 化したものが『note』
・ウェブコンテンツは等しくインスタントに消費される
・インスタントに消費されない「書籍」を目標にする

最後までお付き合いくださり、ありがとうございます。また書きます。
スキ・コメント・フォローいただけると、とっても嬉しいです。

■このnoteが本になりました

このnote「シン・フリーランス」の内容をベースにした、これからのフリーランスの生き抜き方を解説した本が出ました。ぜひご覧ください。


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