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#10 Maxで重要な「順序」④タイミングの微調整 : delay, pipe オブジェクト | Max サウンドプログラミングの可能性

このシリーズでは、音楽や映像、アートやイベントなどいろんな分野で活用されているプログラミング環境「Max」を中心に、サウンドプログラミングについて紹介していきたいと思います。

Maxでプログラミングを行う際に重要な「順序」について複数回にわたって書いていきます。
前回は優先度を下げる deferlow オブジェクトの紹介でした。
今回は、順序とも関係がある、時間を遅らせるオブジェクトについて紹介します。

delay, pipe オブジェクト

ギターやDAWなどのエフェクターでディレイを使ったことのある方はわかると思いますが、Max の delay や pipe も、データを指定した時間だけ遅らせるオブジェクトです。
(エフェクターのディレイにはフィードバックやDry/Wetなどの設定がありますが、こちらはただ単純に遅らせるだけです)

delay と pipe オブジェクト

delay (del と省略できます) は Bang を、pipe は数字やリストを遅延させることができます。
いずれどこかで触れようと思いますが、Overdrive モードにすると、この delay や pipe の時間精度が向上します。

(おまけ)deferlow と組み合わせると?

前回触れた deferlow は遅延時間が一定ではないと紹介しましたが、delay と組み合わせるとこんなことにもなります。

deferlow の遅延時間は一定ではありませんが delay は一定のため、5 - 3 か 5 - 1 の計算タイミングがその時々によって前後し、このような挙動になっています。


Maxを用いて創られた音楽


田中文久 FUMIHISA TANAKA
ソニフィケーションアーティスト、サウンドプログラマー
東京芸術大学音楽環境創造科、同大学院修士課程修了。音楽に関する様々な技術やテクノロジーを駆使し、楽曲制作のみならず、空間へのアプローチや研究用途、最近では、あらゆるものを音に変換する「ソニフィケーション」を用いた制作・研究・開発等、音楽の新しい在り方を模索・提示している。

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