【Podcast まとめ】第2回 発車ベル"10段活用?" 信号からの変遷ドキュメンタリー その①| 発車ベルチャンネル
タイトル
第2回 発車ベル"10段活用?" 信号からの変遷ドキュメンタリー その①
概要
今でこそ発車音はメロディのものもたくさんありますが、当時は「プルルルル」という信号音だけ。最初は、あくまで従来の音をベースに柔らかくしたらどうか?音楽的要素をしたらどうか?等、試行錯誤の連続でした。今回は本当の最初の最初に「進化の一歩」を踏み出した試作音源をお聴き頂きます。
はじめに
元祖発車ベルチャンネル!このチャンネルでは、井出音研究所 所長、井出 祐昭が、元祖発車ベルを開発したスタッフを代表して、当時のことをお話しします。
今日は予告通り、どうやって発車ベルができていったか、まずやったことは何なのかという、発車ベルの10段活用みたいなこと、マル秘のテクニックみたいなことをばらしちゃおうと。
何でかというと、もうこれ35年前の話なんですね。
放っておくと全部忘れてしまいそうなので、皆さんにお伝えしようという気持ちでやっています。
まずは誤解を解きたい
発車ベルはだいぶ広がったんですけども、私たちがどういうつもりでやったか?ということが誤解されていることがありまして。
もともとの「トゥルル」というベルを否定して、それで新しくメロディを作っちゃおうという風に思われているところも見受けられるんですけども、実際は全くそうではない。
むしろ「トゥルル」というものをまず認めて、それを変化していきながらどうなるかというプロセスを、今日から3週間、4週間くらい分けてやってみます。
これはなかなか面白いんじゃないかと思います。
それの最後の方に、全体が鐘の調和で、鐘の音色で、あるいは鐘の響きで成り立っているということで、色々なことができるようになったんですけども、一体鐘の響きというのはどんなものかということを実演してみたいと思います。
実際の音をお聴きください
従来の音を少し柔らかくしたらどうか?
ということで、今日の最初はこの音をお聞きください。
※実際の音はPodcastでお聴きください。
https://idesound.com/podcast/
はい、この音はですね、ご存知の通りなんですけども、でも本当はちょっと違っているんですよ。
一番最初この大元の音を、一番最初考えたのはもっと柔らかくしたらどうかとか、ここに音楽的要素ですね、音色とか、そういうのを加えたらどうかということで、実は音が少し柔らかくなっています。
止まったときの緊張感を活用
そして次は、こういうふうに音を簡潔的に鳴らしたらどうかと。
この音っていうのはですね、特に信号は、この鳴っている時も大事なんですけども、音が止まった時に緊張感が高まるということがあるんですね。
そういうことで、ちょっと簡潔的というか、今みたいな感じにしたらどうだろうということを次にやっていました。
そこに音程をつけたらどうか?
次どうぞ。
だんだん育っていく様子がわかると思うんですけども、これは今の簡潔的要素に今度は音程をつけたと。
この辺から少し音楽的要素が入ってくるんですね。
この辺も今でも使えるんじゃないのかなというふうに自負してますけども。
で、その次どうぞ。
こうなってくるとですね、かなりメロディ的要素は出てきます。
楽器の要素を入れ、雑踏の中でも聞こえるように
それでここまでいって、今度次のフェーズといいますか、次のアイディアでやってみました。
それではどうぞ。
同じように聞こえるんですけども、これは随分柔らかくなってますね。
それとあとちょっと音色といいますか、楽器の要素が入っています。
それから次。
これはもっと高い音が乗ったりとか、音を柔らかくしたりして、より雑踏の中でも聞こえるような要素を入れたと。
次に行ってみます。
それを周期的に、簡潔的に流してみたと。
冒険は始まったばかり
今日はだいたいここら辺までなんですけども、まだまだ続きます。
どうしたらいいのかわからない冒険が続いていきます。
それであと2週ぐらいかな、こういうことをやってみて、
私たちの楽しみと苦しみというのはどういうものであったかということを説明していきたいと思います。
それでは来週。
次回のPodcast放送は本日10月28日(月)0:00公開中!
タイトルは「第3回 発車ベル"10段活用?" 信号からの変遷ドキュメンタリー その②」
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\聴かれています/
既にステレオでは配信中の、「新宿駅 全体の調和」。
個性のある各番線の音がホームで同時に鳴っても不協和音にならない、という仕組みを再現した作品で、これを立体的に表現したのが、空間オーディオ版。
長年の立体音響技術を駆使し、Apple 独自の仕様に合わせて創りこみました。