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「雑誌編集者が写真家に弟子入りする」


以前、講談社の雑誌で連載を撮影していた時のこと、
女性編集者から興味ある話を聞いた。

講談社ではその頃、新人編集者を雑誌撮影をしている大御所のところにインターンに出していたそうだ。
その理由とは、まず撮影や撮影後のフローを覚えさせる。
次に、編集者がフォトグラファーに仕事を依頼する上で、要求して良いことと、立ち入ってはいけないことを学ばせる。

要約すると、編集者がフォトグラファーに仕事を依頼する時点で、その仕事に合った個性のフォトグラファーを選ぶこと。ここが一番大事。

そして選んで依頼したからには、決して、フォトグラファーの個性の領域に入り込むような要求はしないこと。
これを徹底したそうだ。

自分の場合でも、たとえば、A4変形縦位置のカラーで、コピーのスペースを意識して撮ってください、、、程度の要求しかなかった。

広告写真の世界は少し違うが、やはり、個性の領域には入らないのが原則だったと思う。
もし、違うイメージが欲しかったら、そういうフォトグラファーを選ぶべきだということ。
フォトグラファーは選ぶもの。撮らせるための道具ではないということ。

わかりやすい世界だった。

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