読書と珈琲のためのBGMはこれ。
ぼくの理想のBGM
我が家にはテレビがなく、日常のBGMはスピーカーから小さく流れる音楽。
ただBGMは小さい音ならばなんでもいいわけではない。
そこにはささやかなこだわりがある。
どんな小さなことにも哲学は生まれる。
ではぼくにとってのBGMにおける哲学、すなわちよいBGMの条件とはなにか?
ちなみに今回のBGMのコンセプトは「珈琲と読書」ということにする。
それはぼくが愛してやまないものだからだ。
よいBGMの条件1 シンプル
BGMとは音の情報量のコントロールなのだ。
無音では情報量が少なすぎるし、複雑な音楽は反対に多すぎる。
そしてぼくにとってのちょうど良い情報量は「楽器ひとつ分の音」なのだ。
そのようにして最適な音はピアノのソロということになる。
ピアノのみで構成されている音楽がもっともシンプルであり、よいBGMになるとぼくは思う。
よいBGMの条件2 環境音
よいBGMは環境の一部として、日常を飾る。
そしてできればBGMの中にすでに環境音(雨音、鳥のさえずりなど)が組み込まれていることが望ましい。
BGMにすでに環境音が入るものとしてはLo-Fi Hiphopなどがある。
ただし、Hiphopは音の情報量が多いため、今回は違う曲を紹介したいと思う。
ちなみにiPhoneには音楽に重ねるように環境音を流す機能がある。
このような機能をOSに組み込むAppleの感性には脱帽する。
よいBGMの条件3 揺らぎ
現代はDTMというPCソフトで音楽を作ることが多い。
ただBGMとしては生演奏を録音したものが好ましい。
そこには言葉で表現できない揺らぎのようなものがある。
そして揺らぎのある音楽はつかれにくい。
またベストはレコードでBGMを流すことだと思っている。
ただ、BGMは間断なく流れ続けることで、作業環境を整えることができるので、今回はSpotifyで流せる音楽を選ぶことにする。
それでは以上の点を踏まえた最高のBGMを4つ紹介させていただこうと思う。
最高のBGMその1 EcoMúsica Fabio Caramuru
ブラジル人ピアニストのファビオ・カラムルさん。
彼のEcoMúsicaは最高のBGMのひとつだと思う。
先ほどのよいBGMの条件をすべて兼ね備えている。
特徴としては環境音として鳥のさえずりが含まれていることだろう。
森の中にピアノをもちこんで演奏しているような音楽だ。
これほど珈琲と本に相性の良い音楽はないように思える。
そしてアートワークの秀逸さも特筆する点だろう。
できればLP版を手に入れて壁に飾りたい。
最高のBGMその2 EcoMúsica | Aves Fabio Caramuru
こちらは先ほどの作品の兄弟である。
こんなに最高な音楽が、ふたつもこの世にあることに、ぼくたちは感謝するべきだろう。
最高のBGMその3 スティルライフ haruka nakamura
日本人ピアニストのharuka nakamuraさん。
この作品はミュート・ピアノで演奏されている。
ミュート・ピアノは練習につかう音の小さいピアノのことらしい。
ピアノの鍵盤がおされるときの音が瑞々しく聴こえる。
その鍵盤がこすれる優しい音は、まるで鳥のさえずりのような環境音として機能し、それらは見事に調和している。
最高のBGMその4 スティルライフII haruka nakamura
最高なBGMには兄弟がいる法則でもあるのか。
ちなみにスティルライフは「静物画」という意味らしい。
日常を飾る静物画のように、やさしいミュート・ピアノが珈琲の香りに満ちた部屋を包んでくれる。
BGMの終着点
今回は最高のBGMを4作品紹介させていただいたが、ぼくにはまだ悩みがある。
それは、これ以上よいBGMに未だ出会えていないことだ。
それはある意味合いにおいてとても幸福なことだ。
BGMの終着点はこの4枚のアルバムだったということなのだ。
しかし人間の欲とは際限ないもので、この4枚に続く「最高なBGM」をぼくは求めている。
今回この些細な記事を読んでピンときた方は、あなたとっての最高なBGMをぜひ教えていただきたいと思う。
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