『言語学クエスト:ことばの世界をめぐる冒険』⑪

 引き続きタネ本は、ことラボ りょ(2024)『言語学クエスト -ことばの世界をめぐる冒険- 』です。今回もChapter1「音の草原」、【RとLの区別はなぜ難しい?】からのメモです。

(1)英語でもRとLが入れ替わる?(pp.34-36)

  朗報です。「英語という言語の中でもRとLが入れ替わってしまう」(pp.34-35)ことがあるらしいです。

 例えば、「紫」を意味する”purple”は1000年以上前、古英語の時代では”purpre”という綴りだったそう。これは、異化作用という現象によるもので、”purpre”だと同じ単語の中で”r”が2回出てきます。同じ音が連続するのを避けたい気持ちによるものだそうです。
 日本語にも異化作用の例があるようです。「七日」は「ななか」と読むはずなのに、異化作用によって「なのか」や「なぬか」と読みます。

 英語に話を戻すと、形容詞を作る時に”-al”をくっつけることがあります。
・person / personal(人 / 個人の)
・magic / magical  (魔法 / 魔法の)
・nature / natural  (自然 / 自然の)

一方、単語の中に”l”が含まれる場合は、異化作用によって”-ar”が使われることが多くなるそうです。
・luna / lunar(月 / 月の)
・molecule / molecular(分子 / 分子の)
・line / linar(線 / 線形の)

 日本語にも英語にも異化作用(=同じ音が練即するのを避けたい気持ち)が共通しているんですね~。面白い!これも、ことばの認識機能(=ことばによって現実の切り取り方やものの見方が異なるなど、ことばの体系や規則と発想法との間への視点・認識のこと)の1つかもしれません!でも、この記事の内容をダイレクトに扱って、中学生の英語/ことばに対する興味・関心を喚起したり、英語の習得へと方向付けるのは難しく工夫が必要だと思いました('Д')。

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