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睡眠妨害のダークホース、「むずむず脚症候群」になっていない?

皆さんこんにちは。
今日も少し健康について考えていきたいと思います。
皆さんは「むずむず脚症候群」という言葉を聞いたことがありますか?
日常生活で、

○脚の奥の方に気持ちの悪い感覚があらわれて、なかなか寝つけなかったり、何度も目が覚めてしまったりする
○夕方から夜にかけくつろいでいる時に、脚に変な感じがしてくる
○脚の不快感が気になって十分な睡眠がとれず、日中に眠気や疲労感を感じることがある

こういった症状がある方は「むずむず脚症候群」かもしれません!
今回は、そんなむずむず脚症候群についてまとめていきたいと思います。
 


むずむず脚症候群とは


 むずむず脚症候群はレストレスレッグス症候群とも呼ばれ、
じっと座ったり横になったりすると、主に脚にむずむずする、ぴりぴりする、かゆみ、痛みなどの強い不快感が現れる症状です。

むずむず脚症候群の症状で最も多いのが、脚がムズムズする、脚を虫がはうといった脚の不快感です。患者さんによっては、脚が熱い、ほてるといった症状、さらには痛みや冷えといった症状を訴える方もいます。

これらの症状は、夕方から夜に起こることが多いため、なかなか寝つけなかったり、睡眠中に何度も目が覚めてしまったりします。
また日常の座ったままやじっとした姿勢の活動を阻害されるため放置していると日常生活に大きな影響を及ぼします。この結果、副次的症状として昼間の疲労感を引き起こします。
不眠による日中の眠気や疲労感、あるいは集中力低下などにより、日常生活に大きな支障をきたすとされています。


むずむず脚症候群の症状

動きを止めている際(座っている、寝転がっている等)に以下の症状が当てはまる方はむずむず足症候群の可能性があるでしょう。

〇脚がチクチクする
〇ピクピクする
〇かきむしりたくなる
〇ほてる
〇電流が流れているような感じがする
〇無意識のうちに脚がでたらめに動く
〇じっと座っていられない
〇脚が痛い、だるい
〇寝相が悪い


むずむず脚症候群の原因は?


 むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)は、原因がはっきりわからないもの(一次性)と、他の病気や薬などが原因となって起こるもの(二次性)に分けられます。

二次性の原因としては、
慢性腎不全(特に透析中)、鉄欠乏性貧血、妊娠、糖尿病、パーキンソン病、関節リウマチなどが挙げられます。
原因がはっきりわからない一次性の有力な説としてあげられるのは、脳内の神経伝達物質の1つであるドパミンの機能障害や鉄が関与していると言われています。

ドパミンは、さまざまな運動機能を潤滑にする働きをします。また鉄はドパミンを作る過程で欠かすことのできない物質です。
その鉄の不足によりドパミンがうまく合成されないことで症状を引き起こすのではないか、と考えられています。


ドパミンとは?


 ドパミンとは、中枢神経に存在する神経伝達物質の一つです。
神経伝達物質は、人間の脳内で情報の運搬役として働く化学物質のことを指します。

ドパミンは、アドレナリンやノルアドレナリンに生成する前の物質(前駆物質)で、運動の調節、ホルモンや循環の調整、学習、意欲、喜び、快楽に関与しています。
ストレスがかかると放出される「ノルアドレナリン」は、自律神経に働きかけて心拍数を上げたり、血液量を増やしたりして、活動しやすい状態をつくります。
一方で、ストレスになるような辛い状況を乗り越えたときの達成感、うれしい気持ち、つまり快感をもたらすのがドパミンなのです。
この2つをコントロールして、気持ちを安定させるのがセロトニンです。

むずむず脚症候群の診断基準

 むずむず脚症候群(RLS)には次のような4つの診断基準があります。

脚を動かしたいという強い欲求が、不快な下肢の異常感覚が原因となって起こる

その異常感覚が、安静にして、静かに横になったり座ったりしている状態で始まる、あるいは増悪する

その異常感覚は運動*によって改善する
*叩く、もむ、足をこすりつける、足踏みをする、歩き回る などの動作

その異常感覚は日中より夕方・夜間に増悪する

上記のような気になる症状がある場合なども、早めに医療機関を受診しましょう。
 


むずむず脚症候群の治療


【症状が軽い場合 日常生活の改善が大切】


あしの症状で眠れないからと寝酒をすると、症状を悪化させるため、就寝前の寝酒は控えるようにします。

また、コーヒーや紅茶、緑茶類などに含まれるカフェインをとりすぎると、症状を悪化させたり、睡眠に悪い影響を与えるので、夕方以降はカフェインをとらないようにしましょう。

シャワーなどの刺激で症状が軽減し、寝つきやすくなる場合があります。
熱いシャワーのほうがよいか、冷たいほうがよいかには個人差があります。
 

【症状が重い場合 薬物療法】


【鉄剤】
鉄不足がむずむず脚症候群の原因となっている場合は、鉄剤を服用します。

【ドパミン系薬剤】
ドパミンの伝達機能を改善する働きがあります。飲み薬のプラミペキソールと、貼り薬のロチゴチンの2種類があります。
ドパミン系薬剤は、使い過ぎると、むずむず脚症候群の症状が脚だけでなく手に広がったり、胸のむかつき、吐き気などの副作用があらわれることがあります。睡眠障害に詳しい専門医のもとで、適切な方法で薬を使用することが重要です。

【非ドパミン系薬剤】
神経に直接作用して症状をやわらげる働きがあります。飲み薬のガバペンチンエナカルビルを使用します。
非ドパミン系薬剤だけでは十分な治療効果があらわれない場合や、痛みが強い場合に、ドパミン系薬剤と併用する場合もあります。ただし、腎機能が低下している場合は使えないことがあります。
薬物療法は睡眠障害に詳しい専門医の下で、適切な方法で薬を使用することが重要です。


むずむず脚症候群を予防・改善しよう!


 次のような生活習慣の見直しや工夫を行うことで、症状が改善することがあります。

◉カフェインやアルコール、喫煙を避ける
コーヒー・紅茶・緑茶などに含まれるカフェインは脚の不快感を強くするだけでなく、眠りを浅くすることがあるので、できるだけ摂取を控えるようにしましょう。
アルコールや過度の喫煙も症状を悪化させることが知られています。
 
◉鉄分を補充し、バランスのよい食事を
鉄欠乏が症状を引き起こす原因のひとつと考えられていますので、鉄分豊富なレバーやホウレンソウ、あさり、いわしなどを積極的に取りいれ、バランスの良い食事を心がけましょう。
また、サプリメントを摂取することもおすすめします。
 
◉ストレッチやマッサージを習慣に
規則正しい生活を心がけ、就寝前にストレッチやマッサージなどで筋肉をほぐすことも大切です
 
◉適度な運動をしましょう
むずむず脚症候群は運動不足、もしくは過度な運動によって症状が悪化するとされています。ウォーキングなど軽い運動を心がけましょう。
 
◉食生活の見直しを
栄養不足や栄養バランスの乱れにより、むずむず脚症候群を引き起こすことも少なくありません。ビタミンB葉酸など積極的に摂取することを心がけましょう。
 
アルコールや喫煙を控える
アルコールやタバコは、むずむず脚症候群の悪化を招くとされています。ですので、改善したい方は控えてみましょう。
 
◉シャワーや入浴による温熱刺激
温熱刺激により、むずむず脚症候群の症状が軽減するとされています。適切なお湯の温度は個人差があるため、症状が軽くなる温度を日々チェックすると良いでしょう。
 
◉ツボ(経絡)刺激
むずむず脚症候群の症状を軽減するとされるツボがあります。おもに足の裏にある湧泉(ゆうせん)が挙げられますが、背中や手などにも症状が軽減するツボがあるといわれています。軽度のむずむず脚症候群であれば医師に相談のもと、鍼灸院などを検討するのもおすすめです。
 


むずむず脚症候群は何科を受診する?

 脚のむずむずとした不快症状や、ピリピリとした痛みが続いた場合、
「何科を受診したらいいのか分からない」と病院選びが難しいですよね。
むずむず脚症候群を疑った際は、神経内科(内科)心療内科精神科または脳神経内科を受診するのがいいみたいです。
 
 
 
今回は、むずむず脚症候群についてまとめてみました!
不眠にもつながる症状なので、「おかしいな?」と思ったら早めに病院を受診してみてください。
 
 
では、今回はこの辺で。
皆さんの毎日が健康でありますように!


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