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忘れられない旅@アフリカ【ザンビア&ジンバブエ】①

今から随分前になりますが、アフリカのザンビア共和国に住む叔母夫婦の家を訪ねた1か月ほどの出来事を書いていきたいと思います。
かなり前のことなので写真のデータも残っていませんが、あの強烈に困って楽しかった旅は、私の中で正に「忘れられない旅」となりました。


まずはインドへ

旅行の経路は少しでも旅費を抑えるため、インドに一泊しザンビアへ向かうというルートを選びました。

夜中に着いたボンベイの空港はどこか怪しげな雰囲気で、母を連れた私は不安に思いながらタクシーへと乗り込みます。
母娘共々どこかへ連れ去られるということにもならず、比較的綺麗なホテルに無事到着することができました。

疲れていた私はシャワーを浴びるため蛇口を捻ってみたのですが、水しか出てこない!
まぁ そんなこともあるわねと思い直し、部屋を変えてもらおうとフロントへ向かい「お湯が出ない」と訴えました。
すると、フロントの紳士は「大丈夫。大丈夫。貴方の部屋だけじゃなくて他の部屋も全部お湯は出ないから」と笑顔で答えたのです。
「そうですか。他の部屋もすべて水しか出ないなら仕方ないですね(本当か?本当に仕方ないのか?!)」と部屋に戻り、その日は濡らしたタオルで体を拭いて就寝いたしました。

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翌日荷物をガラガラ引いて空港へ向かうと、チェックインカウンターの人が「ザンビアエアウェイは今日は来ないよ」と言うではないですか(゚д゚)!
「な・なんでぇ~?!」と聞くと、どうやらザンビアがボンベイの空港にお金を支払っていないため、今日から着陸を拒否したとのこと。

翌日も空港へ向かうも状況は変わらず・・・。
次からは飛ぶことになったらホテルに連絡をくれるという話になり、せっかくなのでインド観光を楽しむことにした私達。
(この時ザンビアエアウェイが用意してくれたホテルに移り、お湯が出る部屋をゲット。でもホテル代出してくれるなら、空港にも早くお金払ってよ)

結局インドには1週間滞在しタージマハールに行ったり、カレーとタンドリーチキンを堪能したりして過ごしました。


ザンビア入国

やっとの思いでザンビアの空港に着いたのですが、今度はこちらの空港ではなかなか入国させてくれない。
叔母から「荷物を見せたら最後、根こそぎ持っていかれる」と聞いていたので「スーツケースを開けろ」と言われても全く英語が分からないフリを続けます。(元々英語は得意ではないので、本気でなにを言ってるのか分からない部分も多かった)

30分以上経ったころ「もうよい。あっちへ行け」というしぐさとともに私たちは開放されたのでした。

通常の空港で「スーツケースを開けろ」と言われれば素直に従うのですが、今回は叔母リクエストの日本の物がたくさん入っていたので、絶対にとられたくなかったのです。

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叔母夫婦が住むルサカはザンビア共和国の首都で、背の高い建物が立ち並ぶ都会でした。
日本で考えていたルサカは見渡す限り平原だと思っていたので、凄く偏見を持っていたのだと思います。
これからお世話になる家も、プール付きの立派な豪邸。
門番もいるし、家政婦さん家族も住み込んでいることにも驚きました。

ただ、時々家政婦さんも部屋から何かを持って行ってしまう時もあるし、なにかが壊れて修理を頼むと3~4人でやってきて1人が修理をして他の人は何かを盗んでいるという状態だそう。

そんな気の張る生活に疲れ果て、旦那さんを残して帰国してしまう奥様も多いのだとか。

叔母は「見せると欲しくなるのは当たり前だから、盗まれて困るようなものは家の中に飾らない」と言っていました。
叔母は自分で車を運転してどこにでも行くし、毎日ゴルフもしてルサカの生活を楽しんでいました。(でも叔母のようなタイプは少数派かも)


ルサカでの生活

朝はその日の食料を調達するために市場へ買い出しへ。
車は盗まれないように馴染みの子供にチップを渡して見張ってもらいます。 
朝食の後は猫と遊び、昼食を食べて少ししたらゴルフ場へ。

フェアウエーは砂漠のようだし、グリーンも緑ではなくカチカチでツルツル状態でしたが、とにかく安い。
当時、たしかハーフで200~300円、18H回っても500円未満だったかと。
なので、ゴルフを始めたばかりの私は、毎日のようにゴルフ場に連れて行ってもらっていました。

キャディーも殆どが子供で、叔母はいつも同じ子に頼んでいてちょっと多めにチップを渡していました。
信頼関係がないと、キャディーもクラブやボールを盗むらしいのです。
叔母のキャディーは英語で一生懸命ほめてくれるし、池ポチャしてしまうと飛び込んでボールを拾い、笑顔で「はい」と渡してくれたものでした。
(あの時はビショ濡れにしてしまってごめんなさい)

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信頼関係が大切と書きましたが、叔母が毎日のように通っているゴルフ場だったのに、フロントに置き忘れた叔母の車のキーがマネージャーに盗まれるという事件が勃発。

日本であれば「こちらにキーを忘れてしまって」と言えば、「お預かりしております」という流れになると思うのですが、その時マネージャーが言った言葉は「○○○ドル払ったら鍵は出てくるかもね」というものでした。

叔母は「あったまきた!!」と激怒して、業者を呼んで車自体のキー・ハンドルのキー・タイヤのキー全てを交換したのです。

「もし、お金を払ったとしてもアイツは鍵を持っているので、渡した金額以上の値段で車を売り飛ばすに違いない」と言っていました。
(マネージャーとの信頼関係は築かれていなかった模様)

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つい先日も知り合いの日本人が車を取り寄せたところ、陸送のドライバーに途中で乗り逃げされたということも起こったそうです。

ザンビアの人にしてみれば、ベンツやBMWなど1台手に入れれば一生分の生活費を得ることができるのでしょう。

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ルサカには泥棒市場と呼ばれる場所があり、そこには靴片方・日本人の名前が刺繍されたゴルフセットなど何でも売っています。

私もガソリンを入れに行ったとき、給油口のキャップを盗まれないよう必ず近くで見ているようにと注意を受けました。
キャップなんて盗むの?と思いましたが、何でも買ってくれる場所があるので何でも盗むのかもしれません。


ルサカで考えたこと

ここまで読んでみると、ルサカでの生活が酷いもののように書いてしまっていますが決してそんなことはありません。

ゴルフ場からの帰り道に見る、バオバブの木の向こう側に大きなオレンジ色の太陽が沈んでいく様子には、毎日毎日感動していました。
なんだか自分が悩んでいることなんて、ものすごく小さなことなんじゃないかと思えたり。

また、街のあちらこちらで見かけた、ジャカランダの匂うような美しさも忘れられません。
紫の絨毯を敷き詰めたような光景を思い出しただけで、今でもうっとりとした気分になってきます。

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そして、働く子供達について思ったこと。
働く子供達は学校に行っていなくても、現地の言葉の他に英語も話します。
公用語が英語とはいえ、学校に行っておらず両親も英語を話さなければ、それは生活のために学んだ言葉なのでは?と考えました。

日本でノホホンと暮らしていた私は少なからずショックを受け、なぜ長い間英語の授業を受けてきたのに英語が喋れないのか、安心・安全に慣れ過ぎた自分はこのままぬるま湯に浸かっていていいのか、などの自問自答が続いたものでした。

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次回はザンビアに隣接するジンバブエ共和国へ、野生動物とヴィクトリアの滝を見に行った旅のことを書きたいと思います。





#忘れられない旅


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