【問題の取扱説明書】(3):「事後の分析」人が複数関係していて→分かりにくい
この(3)では、
発生してしまったx複数の人が関わっている=よく分からない・・・
しかし、大問題!という内容の取扱い方をご紹介します
大きな影響を及ぼしているので、工場をあげて取り組むべき事で、
製造管理者/品質管理者のキーマンが中心に進めるべきですが・・・
実際は、「班長か係長」が「当事者の何人か」から「内容を聞いて
それをまとめて「大会議で報告」して「出席者が審議」する
・・・「内容」には「班長か係長」の推定がかなりの部分含まれていて
「当事者たち(例えば3名)」の本当の声・つぶやきは
入っていない
・・・というケースが多いように感じてます
上図左側のような状況が一般には多いと思います
すでに上図左側に記載してあるような要因があります
2)原因の分析と特定が不十分:
(どうすればよいのか)=右側の①→②→③と進めて③で
分かります
3)経緯の把握が不十分:
(どうすればよいのか)=右側の①の進め方にポイントがあります
4)当事者からの事実確認が不十分:
(どうすればよいのか)=右側の①の進め方にポイントがあります
なお、①②③④のポイントの説明は上図右側に記載してありますので
参考にしていただければと思います
①経緯の把握のやり方:
*司会者を選任してください・・・話しやすい主任クラスくらい
*管理職者は、同席せず、司会者と当事者に絞ります
(他に、必要な人が居るなら加えてもOK)
*ホワイトボードに上図右側①から④の枠取りをして、
その空白に・左端から書いて行きます
*最初に①の【一番下】は、「どういう不良品が見つかったのか」を
記入します
*その上には、「いつ・誰が」気が付いたのか(日時・氏名)を書き
「なぜ気づいたのか」を記入します
*あとは、その上に(日時・氏名)を書き、あったコトを記入します
*あたかも、実際起こったことのビデオを逆再生するように
したから上にたどります
*このような「単純ですぐ出来る」と思いがちな「逆再生」ですが
やってみれば、「これが原因だ!」「この対策が必要だ!」と
③や④の事柄に【先走る習性】がありますので、司会者は、
ボードの隅にメモする程度で、①の当該ポイントに復帰させてください
*私たちは、【先走る】【早く結論を知りたい/出してしまいたい】
という【良くない習性】をもっているので、これらを
コントロールしx①②③④をx必要最小限の内容でいいから
順番に進める司会者が必要です
②問題点の決め方:
*2つの問題点を取り上げます
*1つ目は「不良品が発生した(できた)瞬間」は、
経緯の中のどの時点か(書いてある行のどれか)?
*2つ目は「不良品に気づけないで見逃した瞬間」は、
経緯の中のどの時点か(書いてある行のどれか)?
・・・ですから、問題点はこの2つだけに絞ります
③要因分析の仕方:
*ここで、ようやく「なぜなぜ分析」を【コンパクトにします】
*1つめは「不良品が発生した(できた)問題点」についての
「なぜなぜ分析」・・・やれば分かりますが、混乱することなく
簡潔にできます
*2つめは「不良品に気づけないで見逃した問題点」についての
「なぜなぜ分析」・・・同様に混乱することなく簡潔にできます
④対策立案について:
*③までで、2つの対策に絞られてきます
*「不良品の発生を防止する対策」・・・基本は1件にできます
*「見逃しを防止する対策」・・・基本は1件にできます
*このように、途中で【良くない習性】に漂流したり・難破しないで
①②③④と順番にたどってくれば、「2つの再発防止対策」に
絞り込まれます
*そして、それらは「当事者たちが・本当に・納得できた対策」なので
実現性・実効性がきわめて高いです
初めてで・大きな問題だと司会者は課長クラスでもいいかもしれません
・・・*要するに【司会者次第】なのです
*当事者が本当の事をつぶやける/発言できるか否かにかかって
います
【トレーニング方法】:
いきなり本番は、誰でもムリですから、すでに「終わって・分かっている
過去(3-6か月くらい前)の案件」をとりあげて、練習としてホワイト
ボードを囲んでやってください・・・2件くらいで
大きな問題を3-5件くらい体験すると、
*自分たちの工場・事務所・営業・技術などの「立場で考え方が
どのように違うのか」を分り合えます
*そうなのか、だから「このくらいのタイミング」で、
「一言いっておけば問題にはならない」のだなーーーなど
「未然にふせぐフィードフォワード」が見つかるかもしれません
したがって、工場・会社の運営状態が好循環に入って、
5件以上はやらなくてもすむようです
2024.08.09
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