ザンビア:アフリカのSDGs先進国(2019年7月号)

※本記事はIDCJ SDGs室がこれまでのメールマガジンで取り上げた特集です。掲載内容はメールマガジン発行当時の状況に基づきます。

ザンビアは、アフリカのSDGs先進国で、2015年には持続可能な開発目標のための技術委員会(SDGs technical committee)を設立しました。政府・NGO・国連機関の代表を含んだ多くの関係者がメンバーとして委員会に入っており、準備段階の特色としては、中央レベルでの会合に加えて、地域レベルでも会合が開かれてきました。
そして、2015年から2018年までに、第7次国家開発計画(the 7th National Development Plan)で実現可能な開発目標の約86%を社会経済開発の優先順位の中で統合してきました。

ザンビア政府は、2018年、ニューヨークで開催されたハイレベル政治フォーラムで国連加盟国に対して、SDGsへの積極的な姿勢を示しています。具体的ないくつかの例として…

【Goal6】安全な水とトイレを世界中に
清潔で安全な水と衛生へのアクセスがすべて貧困、脆弱性の撲滅、および開発格差の縮小に不可欠です。ザンビアは改善された飲料水にアクセスする世帯の割合を63%から67.7%に高め、また、農村地域の改善された衛生施設を46%から75%に増やすプログラムを実施し、子供の主要疾病や死亡要因である下痢症軽減に繋がるようにしています。

【Goal7】エネルギーをみんなにそしてクリーンに
温室効果ガスの排出量を減らすために、最大600MWの太陽エネルギー開発する太陽光発電プログラム等により、エネルギーミックスを多様化し、現在90%の水力発電エネルギー依存から脱出を目指しています。

【Goal15】陸の豊かさも守ろう
森林伐採や持続不可能な農業活動を減らすため、ザンビア国大統領であるエドガー・チャグワ・ルング大臣によってはじめられた百万本の木を植えるプログラムを実施しています。生態系を回復し、生物多様性を促進し、経済成長に貢献します。


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「ドットワールド」について
国際社会の多極化に伴って国際秩序が大きく変動している中、先進国の大手メディアから発信される報道の視点だけでは世界を正しく理解することが難しくなりつつあるとの認識から生まれたオンラインメディアです。海外在住のジャーナリストや、途上国に造詣の深い方々の協力の下、国際ニュースの現地での受け止められ方や論調、あるいは祖国に希望をもたらそうと奮闘する地元の人々の挑戦を記事で伝え、現地への理解を深めることを目指しています。
さらに、現地の人々が見ている景色や、彼らが大切に守っているもの、現地社会の様子を写真や動画で伝えることで、多様な価値観や違いを受容し合える寛容な世界を実現する一助になれればと願っています。
【今後の展望】
動画については、サイト上で年に3回、コンテストを開催し、読者参加型で現地の社会を発信していく予定です。
最終的には、世界のあらゆる国々の話題を扱っていきたいと考えていますが、最初は途上国を中心に、ケニア、ミャンマー、カンボジア、バングラデシュ、ベトナム、タイ、インド、中国、マレーシア、ネパール、フィリピン、パキスタンの記事や写真からスタートします。本メディアを通じ、怒りや憎しみ、絶望といった排他的な感情から悲しい事件が生まれないような、誰にとっても生き心地のいい世界の在り方を読者の方々と共に考えていきます。


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