『River Billy Cityから』(I&Ⅱ)ー詩ー
Ⅰ.
大事なところを忘れてしまう
癖ではなく生まれつきではなく
ぼくができあがるのがこわいから
大切なところを忘れてしまう
赤がとても似合うわね
とても青がお似合いねと、
どちらかは酷く素敵ではないのに
鏡に映る残像を
決めたくはないと中心からずらし
意識的でもなく約束でもなく
あわさりあうのがこわいから
不自由な身体をことりことりと動かしていく
Ⅱ.
緊急ミュージックが鳴り響く
地上ではなく、この一行上に
ルビふってんじゃねえぜ、ビビってんじゃねえぜ
空白と余白の白黒つけ