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ロールモデルが孤独すぎる問題について

 またやらかしてしまった。常々考えていたまま、また海外に滞在したい話を彼にしてしまった。油断していた。これで一人でどこかに行こうとするのは何回目だろう。いよいよ見限られてもおかしくない。とひとしきり勝手に落ち込んだあと、帰る場所があるからこそ飛んでいける、ということなんだろうと開き直る。安心するほどどこか遠くへ行く気になれる。帰りたくなる場所があるから。不安は動けなくするものだから。

 相変わらずまた、長めの超過勤務が続いたせいで、先のことについて方針を考えるためにワークに取り組んだりそれ系の本を読んだりしている。そこで、架空の人物でもよいのでロールモデルを並べることで方向性をみつける、といったものがあるので思い返していたところ、タイトルについて考える必要に思い当たった、という話です。

二次元の憧れ・ロールモデル達

  • ナウシカ:辺境の小国、風の谷の姫さま。人も動物も今生きているこの世界が好き。民族も立場も気にしない、誰であろうと他の命あるものを蔑む奴が許せない。一人じゃないから自分が正面に立つ。虚無が一番の敵。

  • サンゴロウ:記憶喪失の黒猫の船乗り。うみねこ島に、仕事も友達も仲間も慕ってくる後輩もいても、心からの居場所はマリン号だけ。記憶が戻ってもやみねこに打ち克ち過去との決別を選ぶも、長い旅に出てしまう。(詳細:好きな主人公1「黒ねこサンゴロウ」|もーん

  • ギンコ:ひと所に留まれない体質の蟲師。目の前の問題の解決のために出来ることをなしながら村を転々とする。苦しみを取り除くために問題の本質をまで探りつつも必要以上の介入はしない。

 そしておそらくお察しのとおり、もちろんスナフキンもここに並ぶも、断片的な情報しかないので省略。違国物語の槙生さんはこちらの記事で。(「違国日記」をほぼ2周した話|もーん)ドクターフーも同じような感じであのあり方が好き。デビット・テナントや関俊彦ボイスがタイプだったからではない。迷わずあの電話ボックスに乗り込む心の準備はできてる。

考えられる原因

 心当たりがあるのは、幼い頃の2度の引っ越しがちょっとしたトラウマになっていることと、結婚について否定的な刷り込みを受けてきたこと、この2点。特定の場所や人々に対していくら愛着をもったとしても、そこを去らなければならない、または去りたいと思うタイミングがくる、というもはや脅迫観念のようなものか、もしくはどこにも属するところがないという恒常的な異物感がある。であれば、今目の前で起こっていることに対して自分ができる・やるべきことをする、というのが一番シンプルな倫理指針になる。これを揺るがすものが余分なエゴであり、それが克服したいものになっている。同時に、情報とか体験を収集していくことで自分を作っているというか、存在を認識しているというか。何かに依ってかかりすぎてしまうと、それを失った時が恐ろしい。だから予防線をはっているということもできるかもしれない。

 まずはこのあたりを、大切な人には面と向かって話すところからかもしれない。どこからだろうと、どれだけ間が空こうと、大好きな人や場所は必ず再訪する。定期的に、エゴや虚無や過去の亡霊に負けないための修行をして、見た景色や感情、出会った異なる視点を吸収して、もう一歩まともな中身になった状態でまた会いたい、身勝手とはわかっているけれども、この感覚はなかなか変えられない。現実的な落としどころを見つけるしかない。

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