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父に「おめでとう」を言いたかった。と言う話

今年7月末に父が亡くなった。前年にがんの再発が見つかり、闘病した末の他界だった。

それから2ヶ月程経って実家に帰った時の事。

母「お父さんが消防団の団長を長く務めていたから、表彰されることになった。今度県庁に表彰式に行く。」とのこと。

父は20代前半から地域の消防団に所属していました。50歳頃から市の分団長になり、副団長を経て最終的に亡くなる前年まで団長を務めていました。
過去にも表彰された事があり、消防庁から永年勤続表彰を受けに東京まで行ってました。なので今回も「県の消防から表彰されるのかな?」くらいに思っていました。

しかし、母から送られて来た表彰状の写真を見てビックリ!叙勲(国から授与される勲章を受けること)ではないですか!?母と一緒に受賞式に同行した姉も僕と同じ認識だったので、文面を読み上げられてビックリしたらしい。

今回受章したのは「瑞宝章(ずいほうしょう)」と呼ばれ、公務等に長年従事し成績を挙げた方に送られる章でした。章の中にもランクが分かれていて、父は双光章(そうこうしょう)を受章しました。亡くなった後に受章したので”死亡叙勲”と呼ばれるみたいです。

受章にはしかるべき方の推薦があり、それを内閣府で選考して受章するというプロセスになっています。
推薦いただいた方々にも感謝です。

僕にとっての父は、ある時は目標として、またある時はライバルとして、その生き方を手本にしながら生きてきたつもりです。しかし、ここへ来てまた大きな課題を出された気分。叙勲なんて受章したくて出来るものじゃないですからね(笑)

とにかく、今は受章した事を素直に喜びたい気分です。本人と一緒にお祝い出来ない事が、本当に残念でなりません。

「お父さん、本当におめでとう!」

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