いまを生きるということ
現代というのはいまを生きることが難しい時代です。なぜなら情報に溢れているからです。あらゆるメールやアプリの通知が我々の意識を断絶し、四方八方に分散させてしまいます。一点への集中が難しいのです。
そんな中でいまに意識をもっていくためには、まず無我夢中になった経験を持っているというのが重要です。「あのときは死ぬほど集中していたな」という経験がものさしとなり、自分の集中度合いを測る助けになってくれるからです。
無我夢中になったことのない人におすすめできるのは「芸術」です。芸術というと絵や本や音楽を思い浮かべると思いますが、ここでの芸術は「時代を超えて人を魅了したあらゆるもの」という定義にしたいと思います。「時代をこえて」、「人を魅了した」という2つの要素が重要です。
人を魅了するというのは、その人の周囲のものを阻害してそれだけに集中させる、と言い換えられますし、時代をこえてというのは背景の違うあらゆるひとを引き込みやすいという性質を表しています。
無我夢中にいきたその形跡を後で見返すと自分の性質がわかるかもしれません。無我夢中に取り組めるものはそれ自体が自分を表しそうです。
無我夢中に取り組めないものは自分の性質にあっていないもので、取り組むべきではないものなのかもしれません。
なんだか説教臭いですが、
自分の性質にあった無我夢中になれるものを見つけることそれ自体がかなり幸福なことだと思うのです。
外から影響されず自分だけの世界をつくることができるからです。
他人から影響をされる世界にすむことはそれ自体が不幸なことなように感じます。なぜなら、刹那的な快感をえることができても継続的に快感をえることは不可能だからです。
僕らが幸福になるためにはいま目の前にあるものを一生懸命に取り組むだけで良いのではないでしょうか。
他人から何を言われようと自分の中で幸福を感じることができればそれは幸福だと思います。
ただこれは孤独になれということではありません。本当に幸福になれば他人に与える余裕ができるでしょう。
愛とは他人に与えるものです。愛に溢れるとは与えられる愛が溢れているということです。
本当に愛を得たいのならば自らを成熟させ他人に与えられるものを増やすことが肝要でしょう。
幸福と愛と芸術は繋がっているのかもしれません。
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