組織心理

ここでは、組織心理学の理論を備忘録代わりにまとめる。

・トップタレントの割合とチームパフォーマンスの関係
→一般的に組織は優秀人材が揃えば良くなる、と言われる。しかしながらトップタレントの割合はある時点まで増えるとパフォーマンスが良くなるがそれ以上は逆効果である。70%というのが限度だ。 

・行動経済学上の非合理行動
→行動経済学では、通常の経済学とはことなり、人間の合理性ではなく非合理性に焦点をあてる。この非合理を生み出すものは「感情」である。

・非合理行動の例
1. 割引効果
→行動経済学の有名な効果である「双曲割引」。人間は、将来の利益より目先の誘惑に惹かれる。
2. 変化への抵抗
→保有しているものに強く執着する。
3. 保有効果
→一度保有すると価値が高く思えてしまう。

・妬みのマネジメント(妬む側)
→妬みは非合理行動を生み出す感情の中でももっとも大きなものである。妬みはa.邪魔するb.避けるc.積極的に妬みの対象者から学ぶの3パターンの行動を生み出す。cは二者の関係性が良好な場合に起きやすい。
1. 悪性の妬み
→敵意、憤怒。排他的な志向性がある。
2. 良性の妬み
→羨望、羨む。協力的な志向性がある。

・妬みのマネジメント(妬まれる側)
→妬まれた人間は以下の3つの行動を起こす。
1. 隠す
2.避ける
3.妬む相手と手を組む
3が起きる原因は妬まれたくないという感情が働くためである。関係性が構築されていればこれが起きやすい。

・組織心理学上の部下と上司の関係
→組織心理学では、部下と上司の関係を資源の交換という視点から見ることが多い。資源には、物質的資源と心理・社会的資源がある。

・グラント研究
→良好な人間関係は人生において重要。幸福と健康は人間関係に帰依することが多い。

・チームの温度差の正体
→人間関係の凹凸とモチベーションの凹凸である。
1. 人間関係の凹凸
→人間関係の質のグラデーションは組織を分断する。パフォーマンス、キャリア発達、コミットメントに差が生まれる。
2. モチベーションの凹凸
→外発的動機づけが鍵。外発的動機は関係性によって向上可能。関係性のなかでも上司との関係性がもっとも有効。

・凹凸を埋めるアクション
1. あいさつ
2. ベクトル(pmvv)
3. 情報共有
4.適度な関係性(関係性とストレスはu字カーブ(関係性が近すぎてもいけない))

・物理的距離とリーダーの影響
→物理的距離は関係ない。PM理論で言う、集団維持行動と目標達成行動が部下に「伝わっている」ことが重要。

・アイヒマン実験
→人間はたとえ良心の呵責にさいなまれる状況でも、権威者に服従する。

・MUM効果
→ネガティブな情報は伝達されにくい。いいにくい。

・不満をパフォーマンスに変える環境戦略
1. 成果に基づく評価
→年功序列の組織よりも上司部下の関係性に関わりなく発言、議論がされやすい。
2. 明確な役割の付与
→ピグマリオン効果(期待されたらやる気になる)が起こる。逆をゴーレム効果とも呼ぶ。
3. 心理的安全性
→個人がリスクテイクしても大丈夫だとメンバーに思われているような環境。
4. 上司と部下の仕事の志向性を合わせる
→課題遂行優先なのか関係構築優先なのかあわせる。

・効果的な褒め方
→褒めることは金銭的報酬に匹敵する。ただひ1.ほめどころと2.良好な人間関係が大切。
また、一定期間褒めることをしないと、暗黙に叱責されている、と部下に思われやすい。

・スタンフォード監獄実験
→権力をえると倫理観が壊れやすい。また自己利益に走りやすい。

・権力の腐敗
→権力が手中にあると感じているリーダーは優秀なサブリーダーに対して、頻繁に指示を出し、厳しい課題を与え、圧力をかけることで権力を行使し、成果に対する貢献度を低く見積もる。また相手視点が消えやすい。



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