秋の暮れについて
こんにちは。ictmと申します。
私は、秋の暮れのかもし出す優しい雰囲気が好きで、
季語を選択する際、迷ってしまいます。
今回は、角川学芸出版編『俳句歳時記第五版秋』
角川学芸出版、2018年
25頁以下26項に載っている
「秋の暮れ」という季語について紹介いたします。
「秋の夕べ夕暮れ時。清少納言の『枕草子』には、「時は夕暮。夕日の差して山の端いと近うなりたるに鳥の寝所に行くとて、三つ四つ二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆるは、いとおかし。日入り果てて風の音虫の音などはたいふべきにあらず。 」とある。秋の暮れはもののあわれの極みを感じさせるものとして、古来多くの詩歌で親しまれてきた。『新古今和歌集』の三夕の歌は特に名高い。秋季の終わりは、「暮れの秋」といって区別する。」
次に「秋の暮れ」という
季語が使われている俳句を紹介いたします。
「帰る家戻る巣ありて秋の暮れ」
木内玲子が作った句です。
この句について私の推測を書きます。
この句について私は、秋の物悲しくなってくる時間帯に安心感を感じることがある人間にとっての家と鳥にとっての家である巣を二つ並べて、心地よさともの悲しさの対比を表現したかったのではないかと思いました。
最後に私が、「秋の暮れ」という季語を
使って作った句を紹介いたします。
「シーソーは空に近づく秋の暮れ」
秋の暮れにシーソーにまたがっていた子どもさんが、空に手が届くかなと話していたのでそれを思い出して俳句にしました。
これからも会話や気持ちからヒントを得ながら俳句を作っていきたいです。