Figjamとcanvaの共存!
前回までJamboardとFigjamとの比較や問題点を書いてきましたが、その問題点を補うべきアプリ、やっぱりcanvaの登場なんですよね。
ということで、今回はFigjamとcanvaを上手く共存させていけば、授業ツールとしては最高のものを手に入れたことになるんじゃないかっていう話をしたいと思います。
1 Figjamの良さと問題点
まず復習もかねて、Figjamの良さと問題点を説明します。
<Figjamの良さ>
まずFigjamの良さは、Jamboardの機能がほぼ利用できるという点、さらに付箋の種類の多さや動画なども利用できるという点です。
また、前回の研修の所でも説明しましたが、昔の模造紙にあたるセクションが利用できるという点です。これは、授業だけでなく、研究授業後の振り返り研修などでも大いに活躍しそうです。
前回お伝えしませんでしたが、研修で使った付箋の内容をcsvのテキストとして出力できますので、あとから研修のまとめを作成するのにも重宝します。
(たった数年でなんと時代は進んだことか。昔なら研修が終わった模造紙をデジカメやスマホで撮っておいた写真からワードにテキストを打ち直すという作業を行っていましたが、そんな苦労はいりません。最終編集は同じですが、そこまでに至るまでの作業がものすごく簡略化できます。)
また、様々なガジェットが利用できる点も素晴らしいの一言です。前であれば、まずフォームでアンケートを作成して、それを利用していましたが、簡易アンケートならこのFigjamですぐに作成利用できます。2回目も単なるコピーですぐできます。
そして、授業の終わった評価や感想もわざわざフォームで作らなくてもガジェットを利用することで授業評価ができてしまいます。
こうしてみると、ホワイトボードとしてはいうことなしのアプリなんですが、Jamboardで個別学習やグループ学習を行っていたことがあるので、そうした授業をしたいと思ったときに、Figmaに切り替えることの煩わしさや操作レイアウトが違うということがどうしてもマイナスに感じてしまいます。これも、数年先には改善されているかもしれませんが。
ということで、個別学習やグループ学習をするにはやっぱりcanvaが使い勝手いいんですよね。
2 Jamboardとcanva
まず、Jamboardとcanvaをちょっと比較してみますね。
南の風小中学校は、前からcanvaを使っていたこともあったので、実はJamboardが使えなくなるかもしれないっていう話があった時も、特に問題にしてなかったんですよね。Jamboardでできることはcanvaですべてできるし、枚数制限もないということから、Jamboardよりもcanvaを利用している先生がほとんどだったから。
画像のようにペイント、付箋、図形、画像、動画もオーケー、テキストも多くのフォントが使えるし、全くもってcanvaで良いじゃんっていう感じだったんですよね。
特に、この枚数制限なしは本当に利点でした。南の風小中学校では20人以上のクラスがほとんどなので、canvaを知る前は、Jamboard使えないじゃん、もう二人で一枚のページを使ってね、なんてことしてましたが、canva紹介すると、ICT支援員さん天才っ!てべた褒めでしたから。縦書きも使えるし。
ちょっと前置きが長くなりましたが、Jamboard使うならcanvaを使った方がずっと授業アプリとしては優秀だったんですよね。下の図のように、枚数制限なしに個別教材が利用なので。
3 canvaとFigjam
では、canvaとFigjamどちらがいいかとなると、甲乙つけがたい。
<個別学習やグループ学習>
まず、個別に学習問題を与える場合、Figjamでは不可能なので、このようにFigmaに切り替える必要があります。また、前回でも書きましたが、この操作レイアウトが何ともビジネス的で教育的ではない。学習意欲をもたらすレイアウトとはいいがたい。Figjamがいい感じなので余計に比較してしまいます。
でも、canvaはこのように同じプレゼンテーションのアプリの中でページを増やしていけます。個別学習やグループ学習ではcanvaを使った方が絶対に良いです。
<全体学習やグループ学習 ホワイトボード機能>
canvaにもホワイトボード機能があって、このホワイトボードに全員が同時に書き込みもできる。ぐちゃぐちゃになるけど、個別学習も可能だが、個別学習はプレゼンテーションで生徒分教材を作った方が利用しやすいだろう。
しかし、canvaにもホワイトボード、普通にホワイトボード機能は使えるんだけど、これといって特徴がない。ガジェットも使えない。Figjamを知るまではこのcanvaのホワイトボードでもいいんじゃないかと思った。一枚目を全体の画面として、canvaのホワイトボードは生徒分ホワイトボードを作ることが可能なので、個々の学習やグループの学習は与えられたページで学習して、内容をコピーして全体にもってきて全体共有する方法で学習すれば、Jamboardよりずっと使い勝手がいいと先生方に宣伝してきた。しかし、Figjamのセクションとガジェットはやはり優れている。
特にこのセクション機能は、人数が少なければこのホワイトボードで個別学習も可能だし、グループ学習もセクション内で色々と学習できる。この使い勝手は素晴らしい。
5 Figjamとcanvaの共存
ということで結論、Figjamかcanvaかということでなく、それぞれの利点を生かした使い方をするのがベストということになるかな。まあ、忙しい先生方にとっては、どれか一つでできればいいんだろうけど、ベストのアプリがない以上、個別学習やグループ学習ではcanva、全員参加でホワイトボードを使ったり、グループでホワイトボードを使いたいならFigjamという風にそれぞれのアプリを生かした学習を行うのがいいのかなということで、今回は終了です。