漢字を構成する4つの「文字」〜5年国語 漢字の成り立ち
今日は光村図書5年「漢字の成り立ち」の授業をご紹介します。
めあて
漢字の成り立ちを調べよう
概要
漢字の成り立ちについては、これまでの学習で「象形文字」が漢字の始まりであることを理解しています。
本単元は2時間で構成されています。
1時間目では漢字を構成する4つの文字(象形文字・指事文字・会意文字・形声文字)の特徴を理解。
2時間目では形声文字で構成された漢字の「意味」と「音」、指定された漢字の成り立ちを漢字辞典で調べます。
漢字辞典の使い方は4年生で学習していますので、既習知識の確かめを兼ねて漢字辞典に親しむ単元になります。
授業の流れ(1時間目)
導入(10分)
象形文字で出来ている漢字から現在の漢字を予測し、漢字の成り立ちについて興味関心を持たせる。
本時のめあてと学習課題を理解する。
展開(30分)
PowerPointスライドで問題を提示、発表してもらいながら、山、魚などの漢字は象形文字、上、下などの漢字は指事文字、口+鳥=鳴など漢字と漢字を合わせた漢字は会意文字、部首とつくりで構成されている漢字は形声文字であることを理解する。
教科書巻末から形声文字で出来ている漢字をピックアップし、ワークシートに記入する。
☆記入できていない児童への声かけを行い、ワークシートへの記入を促す
まとめ(5分)
振り返りカードへの記入
授業の流れ(2時間目)
導入(10分)
前時の振り返りと4つの文字構成を確認。
本時のめあてと学習課題を理解する。
展開(30分)
漢字辞典の使い方(3つの索引方法)を確認する。
教科書で指定された形声文字の漢字を漢字辞典で調べ、意味と音をワークシートに記入する。
教科書で指定された漢字の成り立ちを漢字辞典で調べ、情報をワークシートに記入する。
終わった児童には引き続き教科書巻末から形声文字の漢字をピックアップし、ワークシートに記入する。
☆漢字辞典でつまづいている児童への個別支援、意味と音の区別理解、ワークシートの書き方説明
まとめ(5分)
振り返りカードへの記入
実践後記
成り立ちに着目した授業でしたが、象形文字に関する理解はできていましたので、概ね興味関心を持って取り組むことができました。
4つの構成については覚える必要はないのですが、あえて紹介することで漢字はこの4種類で成り立っていると理解したようです。
余談として漢字の70%以上が形声文字で出来ていることを1時間目に紹介しました。すると2時間目で本当か検証する児童が多く見受けられ、振り返りでも「辞書を開くと形声文字ばかりで、本当に70%以上だった」と実感した感想がありました。
犬、未などの成り立ちを調べるとその原形に驚き、漢字の起源に関心を持った児童もいましたので、漢字学習へのいいステップアップになったかと思います。
形声文字の索引は部首索引を使えば簡単なのですが、その利便性を理解できず、結果総画で調べて時間を要している児童もいたので、意味=部首と気づかせる必要性があったと反省しています。
使用辞書:三省堂小学漢字辞典
(漢字に4つの構成文字が記載されているので調べる際大変重宝しました)
使用教材:5年国語にあります。