今、学校では「振り返り」が重視されています。
近年の学校教育では、どの授業でも最後に振り返りをしています。
その形は文章だったり、記号に対して丸をするなど、学年や発達段階に応じて様々です。
でも、自分が学生時代、そんな振り返りなんて書いた記憶はありません。
つまりこの20年で急速に広がってきていると言えます。
今日は学校現場で取り入れられている「振り返り」について書こうと思います。
なぜ振り返りをするの?
よく子どもたちから上記のような質問を受けます。
そうですよね。
先生の話を聞いて、ノートを書いて、計算したり文章を書いたりして、時間が来たらはい終わり。
昔はそれで十分だったんです。
でもそれって、やりっぱなしじゃないでしょうか。
社会に出て仕事をすると、どこかで「ああ、ここ失敗しちゃったなあ」とか「営業、うまくいかなかったなあ」とか考える事ってあると思います。
そしてこうした失敗を反省し、次に活かそうとしているはずです。
それを学校教育にも取り入れているだけなのです。
やったことをちゃんと振り返ることで、学習の定着や次に向けての意欲づけなどができるので、振り返りをする時間って大事だと思うのです。
「めあて」を達成できたか、それが振り返りの基本
学校での授業には必ず「めあて」があったと思います。
この「めあて」、子どもの頃はよくわからずとりあえず書いていましたが、教員として指導する側になってみて、本当の意味を知りました。
「めあて」とは、学習目標の意味です。
要は「この時間にこういったことができるようになろうね」を示しているのです。
(ですので、〜しよう、という書き方を基本としています)
なので、めあてをなんとなく書いて、なんとなく言われたことをやって、終わりでは学びとは言えないんです。
①今日の「めあて」は達成できましたか?
②どんなことに気をつけて活動しましたか?
③この学習を、どんな場面で活かしてみたいですか?
こんな質問を、いつも毎回私は子どもたちに投げて、とにかく思ったことを書くように仕向けています。
①は絶対書いてもらい、②、③はまさに自分との対話を通じて、より内容の濃い振り返りができるよう目指しています。
振り返りは自ら課題を見つけるための手段
私はどんな教科であれ、絶対振り返りは必要と考えています。
振り返りのない授業は、授業ではないと思っているくらいです。
私の担当は国語ですが、書写でも振り返りをさせています。
むしろ、書写ほど振り返りが必要だと思っています。
振り返りによって文章力や表現力が養えますし、語彙力も高まります。
そしてなにより振り返りを通して自分と向き合い、自らの良さと課題を見つけるものと考えています。
早い段階から自分を見つめることは、将来何かつまづいても自分の力で立ち直る力(レジリエンス)にもなります。
まとめ
振り返りを主体とする学習スタイルは、これまでの学校教育を少しずつですが変えています。
プログラミング教育と同じく、子どもが活動を通して試行錯誤し、適切な答えを導き出すためには、普段から自分の考えを表現できる機会を設けることが大切ですし、振り返りはそのためにあるのだと思います。
振り返りについては、以下のサイトが分かりやすいです。
https://www.higo.ed.jp/center/wysiwyg/file/download/1/218
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