見出し画像

思春期に思いを馳せる

思春期。
自分が何者かが分からなくて、憧れと現実の間で揺れ動いた時期。

そんな時期のことを思い出したきっかけは、映画「インサイド・ヘッド2」。
小学生の長女と2人で観に行くことに。
スクリーンに向かって、あれこれ考えたこと。

インサイド・ヘッド2

「インサイド・ヘッド」の続編であるこの映画。前作は観ていないので、映画のあらすじだけ予習して映画館へ。

映画館は大迫力の映像と、上質なサウンドも楽しむ場…なはずなのだが。娘はそのどちらも、小さい頃から苦手。
満員で仕方なく最前列で観たドラえもんがトラウマになりかけるという…。
ということで、今回の座席も後ろの端っこ。

主人公ライリーの頭の中には「ヨロコビ」や「カナシミ」という、キャラクターになった感情たちが同居していて、ライリーのために奮闘している。ある日、緊急警報が鳴り出した。ライリーは思春期に突入したのだ。
ライリーには今までにはなかった感情が芽生えるようになり、頭の中には「シンパイ」などのキャラクターがやってくる。

映画は大人も子どもも、それぞれの解釈で楽しめるものだった。子ども向けのシーンも多く、途中でウトウトしかけたのは娘には内緒だけど…。
見終えて思うことは、大人になってから観ると、胸に刺さる映画だったということ。

思い出した思春期

タイムマシンがあれば過去へ戻りたいか、と問われれば、答えはノー。
今が一番いい。
大人になって、良くも悪くも私は私、それでいいじゃない、と思えるようになったからというのが大きい。

比較対象なんてないけれど、私の思春期は自分でも特殊かも…と思う。
小学生高学年の時に友だちから、
「親と仲良く喋ってるとか、おかしいって。」
と言われた一言で、そういうものかと思い、家の中であまり話さなくなった。
「自分」が無いんかい!!と言われそうだけど、当時の私はこのようにグラグラだった。
こんな思春期の幕開け。その後、両親と普通に会話ができるようになるまでには長い月日が流れてしまった。

傷つきやすく、でも強い自分になりたくて。他人の顔色をうかがって。自信が持てず、憧れと現実との狭間でもがいていた時期。

スクリーンのライリーを見つめながら、自身の思春期を回想し、胸が少し苦しくなった。

ライリー。がんばれ。

そして、隣の席で真っ直ぐに前を見つめる長女たちにも、悩んだりもがいたりしながらも、「自分」を大切にして思春期をくぐり抜けてほしいと願った。
ずっと応援しているからね。

キュッと繋ぐ手もいつしか離れて、1人でどこへでも出かけてしまう。そんな日が来るのは、きっともうすぐ。