宮崎駿作品とわたし※映画のネタバレはありません
色褪せないナウシカ
少し前に金曜ロードショーで宮崎駿監督の映画が放送されていた。
久しぶりに観る「風の谷のナウシカ」。
子どもの頃には、トトロは好きだけどナウシカはなんだか怖くて暗くて少し苦手だと感じていた。
子どもたちも観るかもしれないし、とりあえずテレビをつけておくか。…と観始めたのだが、私よりもずっと年下であるナウシカのたくましさや真っ直ぐな瞳に、すっかり大人になった私は一気に惹きつけられてしまった。
約40年前のアニメが、こんなにも美しくて迫力があって、何も色褪せない。
自然との共生や人間の愚かさも描かれていて、全てを観終えた時に深く考えさせられ、脱力するような感覚になる。
そういえば、「猿の惑星」の映画を初めて観た時や、「火の鳥」の漫画を読んだ時にも同じような感覚になったのを覚えている。
ナウシカ、最高…!!!
私もナウシカのように、力強く生きていきたい…!!
興奮は冷めやらず、翌日にはナウシカの漫画7巻セットをポチッと押していた。
熱しやすい私によくある行動。
君たちはどう生きるか
ほぼ情報がなかっただけに、宮崎駿監督作品が公開される、ということも全く知らなかった。
ジブリとドラえもんで育ったと言っても過言ではない私、観に行かないわけにはいかない。
今回の映画の題名「君たちはどう生きるか」。
高校生の時に、読書感想文の宿題の課題図書だったので、読んだことはあった。
しかし、当時は活字が苦手であまり内容が頭に入ってこなかった記憶が…。
その後、漫画版が発行されたのを機に、再びコペルくんに出会った。
この映画は1人で集中して観る、と決めていたので、1人で映画館へ。
子どもと一緒だと、途中でトイレに行きたいと言われたり、ポップコーンをこぼさないかと気になったりしてしまう。以前、「STAND BY ME ドラえもん2」の、一番泣けるのび太くんのスピーチシーンで「トイレ。漏れる。」と言われた時には崩れ落ちた。
今回は同じ考えの人が多いのか、1人で来ている人がたくさんいた。
どこかでクールミントガムを食べている人がいてツーンとした臭いが気になってしまったが、上映が始まると一瞬で引き込まれた。
宮崎駿監督の最後の作品かもしれない…。そう思うと、謎の多いシーンからもメッセージを読み取ろうと必死になって画面を見つめていた。
映画館から出て、意味がよくわからなかったものやシーンについて、自分なりに考えてみた。考えてみてもわからない。
答えが欲しくてパンフレットを探したが、公開と同時には売り出さず、後日発売だそう。
いつでもスマホが手元にあり、何でも瞬間的に調べて情報が得られる現代だからこそ、あえて情報を制限することでモヤモヤしたり自問自答したり、余韻を味わったりする機会を与えている…?そんなことまで宮崎駿監督は考えているのでは!?なんて、深読みをしてみたり。
そして、今回のナウシカ同様、年月を経てから再び観るとまた見方が変わったり、理解が深まるのかも?
そんなこともまた楽しみにしている。