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海のある街

最近、朝、海を見に行きます。
海までの道のりは、国道沿いをしばらく歩きます。
通勤通学の人たちとすれ違う。車が行き交う。
街が目を覚まして、活動を始めたのがわかります。

海が近づくにつれて、音がぐっと少なくなります。
とても静かで、風の音、鳥の声、犬の散歩をしている人たちの会話が少し聞こえてくるだけ。
微かに潮の香りが漂ってきます。

海が見えるところまできました。
海沿いのベンチに腰掛けます。
遠くに船が見えて、あぁ、船なんて何年も乗っていないな〜、船に乗ってどこかに行きたいな、なんて思います。
波の音が心地よく、自然を求めてやってきた私を癒してくれます。

平日の朝でも、全くの無人、というわけではありません。
走る若者、散歩するおじいちゃんおばあちゃん、犬の散歩、通勤通学する人たち…
ちらほらと人が行き合うなかで、ときおり、この世界に自分しかいないような、1人になったような、そんな感覚になる時があります。
風がさらさらと私を撫でて、1人なんだけど、怖くないような、不思議な感覚です。

時間帯によって、少し違って見える海。
同じ海なのに、まるで女の子が気分でお化粧を変えるみたいに、違って見えるのです。不思議です。

最近は、朝に行くことが多いので、朝の海とばかり顔を合わせています。
夜はあまり出歩かないのですが、冷たい飲み物を片手に散歩しに行くのもありかもなぁ、と思いました。
でも、これから夏だし、どの時間帯に行っても賑わうようになってしまったら、ちょっと嫌だなと思う私でした。みんなの海なんですけどね。

最近、急激に暑くなってきましたよね!
梅雨に入るはずなのに、もはや海に入れそうなくらいの気温です。
あまりに天気がいいので、パン屋さんのパンか、サンドイッチを作って海に行って、ピクニックでもしたくなります。
気持ちいい天気、穏やかな海、美味しいもの、そして気のおけない友人。
それらが合わされば、あっという間に幸せでお腹いっぱいになれそうです。

海を見ていると、何も考えなくていいので、とてもラクです。
将来のこと、お金のこと、仕事のこと、ダイエットのこと、自分のこと…
全部全部海に流して、楽になりたいのだと思います。

朝から昼にかけて、きちんと太陽の光を浴びると、夜ぐっすり眠れるようになります。
それを知り合いに話したら、前世はきっと植物だね!と笑われましたが、本当にそうかもしれません。
体調が良い日は積極的に外へ出て、海を見たり散歩をしたりして、光合成したいと思います。
自然のパワーをしっかり充電できる街に生まれて、良かったなぁと思うばかりです。
何にもない田舎だと言う人は多いけれど、私はこの街が好きで、この街の海が好きで、だからここで生きていくのだと思います。
明日の天気予報はたしか、晴れでした。
明日の朝も、海を見に行こうっと!

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