Japan Expo 2024 現地レポート 第1回:Japan Expoの「Japan」とは?
プロローグ
皆さん、Bonjour。国際交流委員会の張です。パリからお伝えします。(旧)間野山研究会学会が文化資源研究開発☆地域間ネットワークへ移行してから数ヶ月が経ちました。少し内部の話をしますと、移行に伴い、会員さんにとっておきの、ユニークな情報を提供しなければという議論がありました。それで、たまたまですが、パリで毎年7月(今年は11日〜14日)に開からるJapan Expoに取材に来ることになり、海外イベントのリアルタイム「現地レポート」という新しいものを書くことに至りました。実は、最初の構想段階では「オタ道をゆく」というタイトルを考えていたのですが、最近のパロディ表現の著作権侵害訴訟を見ると、間違いなく朝日新聞出版から訴えられるだろうと思い、諦めました。
Japan Expoは、ヨーロッパ最大の日本文化イベントです。Expoという名前からうかがえるように、同人誌頒布などの創作系ではなく、展示・展覧・講演・体験・グッズ販売などが主な催しになっています。1999年にサッカーフィールド1/3の面積(2,500m2)で始まり、2006年からはパリ・ノール・ヴィルパント展示会場を会場にしました。使うホールの数が年々増え、今は大型ホール4つを使っています。東京ドーム約3個分(140,000m2)の面積で、コミックマーケットと比べても2倍近く広いです。ちなみに、前回に参加した2013年よりさらにホールの数が増え、初日にはだいぶ迷いました。
参加者数は4日間で約25万人。コミックマーケットやロサンゼルスのAnime Expoよりは少ないですが、日本漫画の売上が日本、アメリカ、フランス順であることを考えると、妥当な数字であると思います。
さて、このシリーズでは、私の観察と感想をもとにJapan expoの「Japan」とは何か、資本の論理とナショナリズム、コスプレ、カワイイ文化のゆくえなどについて紹介します。ただ、ほぼライブ配信に近い、とりとめもなく、磨かれていない文章になるため、読みづらいところが多いこと、ご了承いただければと思います。
Japan expoの「Japan」を考える
Japan Expoの「Japan」は、日本人が認識もしくは想像する「日本」とは似ているようで少し違う意味を持ちます。さらに、そのJapanには韓国文化が含まれる場合もあります。と書いたら、日韓両国から無数の矢が飛んでくると思いますが、最後まで読んでみてください。
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