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日本人の常識『忠臣蔵』を疑ってかかれ!! 常識の刷り込みは恐ろしいぞ!!【中山市朗ブログ】
中山市朗です。
常識、という言葉があります。
大抵の人が持っている価値観、世間一般の人たちが共通して認めている意見や判断のことを、常識と言います。
「そんなん常識やん」
「常識ないなあ」
私、昔からよく言われました。
一昔前の日本人は浄瑠璃やお芝居、何十回と映画化され、ドラマにもなった『忠臣蔵』を観ているのが常識でした。今の若い人たちは観ているのかな?
忠臣というのは、忠義な臣下、部下、人たちのことを指します。そういう人たちは立派で義理堅く、信頼できる人という意味がありました。筋を通す、公に奉じる心。忠臣蔵の蔵は、そういう忠臣を持った侍たちがいっぱいいる、つまり蔵であると、まあ、大星由良助は、ほんとは大石蔵之助であるという暗示を示すという説もありますけど。
『忠臣蔵』は私は映画でいろいろ観ましたけれども、江戸城松の廊下で吉良上之助に対して刃傷ざたを起こした浅野内匠頭は切腹、赤穂藩はお取り潰しというお上の判断に対して、ちゃんと始末したうえで、主君浅野内匠頭への復讐を、四十七士が一糸乱れずの仇討ちを果たす、という物語です。
まさに忠義ですな。義理と人情をはかりにかけりゃ、義理が重たい、なんとかと高倉健さんも歌っておりました。義理人情の世界は、私も若いうちは理解できませんでしたが、年を重ねるごとにわかるようになりました。
で、この物語は適したリーダーとは? を論じる物語でもありました。
蔵之助は四十七士を見事に統率した優れたリーダーであると。そういう話でもある。
当時から日本人のほとんどは、誰かに仕えておりました。侍はそうでしたし、お百姓さんもそうでした。今のサラリーマンがそうですね。そこでその仕えるべきリーダーの質が問われるというわけで。
政治の世界もそうですな。
そういえば、東宝では『サラリーマン忠臣蔵』、松竹では『OL忠臣蔵』なんてのもありましたな。
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そして『忠臣蔵』の常識は、赤穂藩士は正義、吉良家は悪という図式が物語の核を成します。
浅野内匠頭がなぜ刃傷に及んだのかは、吉良上之助の悪辣な虐め、辱めに耐えに耐え抜き、とうとう堪忍袋の緒が切れて、というもので、たいてい浅野内匠頭は、映画になると、イケメンのスターが演じました。東映では中村錦之助、大川橋蔵、東千代之助、東宝ならば加山雄三、大映ならば市川雷蔵といったところが扮しました。
そしてお手本ともなるべきリーダー、蔵之助には、大河内伝次郎子、阪東妻三郎、片岡千恵蔵、市川右太衛門、松本幸四郎、長谷川一夫、あるいは高倉健といったところが務めました。観客からしたら「待ってました!」と拍手喝采という配役。
こちら、長谷川蔵之助。「おのおのがた」
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対して吉良上之助を演じるのは、悪役を演じるパイプレイヤーたちでした。滝沢修、月形龍之助、石黒達也、進藤英太郎、吉田義夫、伊東四郎なんてのもありましたな。
そしてこれを憎々しく演じます。
進藤上之助。「ええい、だまらっしゃい、田舎侍が」
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でもねえ、これは違うんです。ほんとうは。
浅野内匠頭は播州赤穂の人、いうたら田舎侍ですよ。一方、吉良上之助は高家旗本で、清和源氏の血を引く名家の人。いや、名家だから正しいとか偉い、そんなんじゃなくて、世間知らずの田舎侍が、「お前、そんなん知っとけよ」と言いたいほど、礼儀も作法も知らんかった。だから、いいかげん上之助もあきれた、という話。
喧嘩両成敗となるところを、吉良はおとがめなし。浅野は切腹。ここに大石たちは大きな不満をもったわけですが、ここには政治としての大きな事情がある。
まあ、ボイシー(Voicy)で何回かに分けて、私が分析しております。
世の中で我々が刷り込まれている常識とか正義というものがいかに、欺瞞に満ちているか。
まあ『忠臣蔵』をエンタメとしはよくできた物語ですが、よくよく見れば、吉良上之助がいかに不憫で、赤穂義士たちがいかに勝手なふるまいをしたか。
そんなことを語っております。
常識なんてものは疑ってかかれ。
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■お知らせ
桜井館長との東京での怪談ライブがあります。
『Dark Night in 東京』
今年最後の『Dark Night』は東京は新宿歌舞伎町で開催します。
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12月16日(土)
場所 新宿劇場バティオス(新宿区歌舞伎町2-45-4)
開場 23:45
開演 24:15
終演 早朝5時15分ごろ予定
出演
中山市朗
桜井館長(怪談図書館)
MC・のの(オフィスイチロウ秘書)
前売 4000円
当日 4500円
お問い合わせ等
⇩
http://sakugeki.com/?page_id=2
『市桜怪談ラジオ夜話』のコンビが、ライブで怪談深堀りをやります。
心霊写真のコーナーも!!
未発表怪談も持っていきますよ!!
相変わらずそのスジの人に見えるのは、なぜ?
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