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’これから’を考える
保護者世代が考える社会人像と現在のそれとでは大きく変わってきている。具体的に何がどう変わっているのだろう。
ここ数年で学校教育が大きく変わってきていることは誰もが知るところである。大学は,私や保護者の世代では、自由を満喫できる時間と捉えていた人が多かったのも否めない。しかし、現在では、大学で学んで社会に貢献できる人間になることが求められている。就職活動でも,大学の名前よりも,大学で何を学び,何を得たかをきちんと語れる人が選ばれる時代になりつつある。
では、若者が「これからの社会を生きるために,今つけておく必要な力」について考えてみよう。
■これからの社会を生きるために,今つけておく必要な力
「社会との関係を自分の力で構築できること(力)」
それは「自立すること(力)、そのために自律できること(力)」
この「自立・自律」が社会へのパスポートとなる。
「自立・自律」に向けて、大事なのは
① その時々で,自分なりに,自分を正しく自己認識できること
② 多くの意見の中で,柔軟性・耐性をもって自分の意見を見つけ整理し,表現する力
③ どんな状況でも向上心を失わないこと
世の中が変化しているから,社会で活躍できる人材像も変化し,それに合わせて教育も変わってくる。この変化は皆つながっている。
(リクルート:キャリアガイダンス参照)
■これまでの社会は… ▢これからの社会は…
*大企業に入れば一生安泰 *柔軟に変化する企業が生き残る
*条件のよい企業に就職 *自分に合った企業に就職
*一つの会社で勤め上げる *転職や起業も視野に
*上司からの指示を忠実にこなす人材 *新たなアイデアを生み出す人材
*学校で学んだ知識で定年まで *社会人になっても学び続ける
これまで
■これまでの教育は… ▢これからの教育は…
*知識・技能を習得する *多様な資質・能力を身につける
*先生の話を聞く,黙々と勉強する *仲間と学び合う
*与えられた課題を解く *自ら課題を設定し,考える
*試験のために勉強する *なぜ学ぶのかを考えながら学ぶ
*正解を出す *納得できる答えを探す・創り出す
■これまでの進路選択は… ▢これからの進路選択は…
*「大学=自由を謳歌」 *「大学=学びの場」
*進学先を偏差値で選ぶ *自分に合うかどうかで選ぶ
*“知識”を問う *“知識を使う力”を問う
*筆記試験型or人物重視型 *総合的かつ多面的な評価
*結果を評価 *プロセスを重視
私たち教師も,目の前の仕事と学びを常に行き来しながら日々過ごしている。その中で,周囲の期待に応え,自らの価値を上げていくことをしている。 私たちは,学び続ける姿勢を常に意識したい。
「一昔前と違う」…いつの時代も変化していることは言うまでもないが、現在はそのスピードが大変速いということを意識しておかなければならない。