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バリュープロポジションカーブで差別化しよう
バリュープロポジションカーブとは、競争要因を抜け漏れなく可視化し、差別化できる効果的なフレームワークです。
差別化要素を作り出すためのフレームワーク
既存の競争要因の可視化と、差別化要素の明確化のために、バリュープロポジションカーブというフレームワークを使用します。
バリュープロポジションカーブは、横軸に競争の軸、縦軸にその提供レベルを取り、折れ線グラフで結んだものです。既存の競争要因を左から並べていき、右側に”競争の軸をズラす”新しい競争の軸を設定することで、競争要因ごとの競合との優劣比較と、新しい軸(プロポジション)を明確化することができます。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/59009403/picture_pc_0ff2cff5d033d86d9f0476fbe3227c32.png?width=1200)
バリュープロポジションカーブの作り方は、まず、左から、既存の競争要因を重要度の高い順で並べていきます。次に、”競争の軸をズラす”新しい競争の軸を設定します。これがプロポジションになります。右側には、自社が提案し、重要度の高い競争の軸としたい競争の軸を集めるようにします。
こうすることで、既存の競争要因の可視化(左側)と、差別化要素の明確化(右側)が可能になり、チームで認識を共有するのに役立ちます。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/59045055/picture_pc_5bd8c65199195df02d397aa18ed1cbf8.png?width=1200)
特に、研究開発など技術系の方が事業開発に取り組む際に、よく陥りがちな間違いが、既にある競争要因の中だけで戦おうとすることです。
新しい競争の軸を設定する。つまり、根本的にゲームのルールを変えてしまう。こういった発想は、ビジネス戦略としては一般的なものですが、知っておかなければなかなか出てこないものです。
既にある競争要因に対してしかアプローチしないと、差が出ないところでばかり戦うことになってしまい、顧客は価値を感じなくなります。
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そこで、理想的な差別化要因の設定は、新しい競争の軸を設定することです。
競合が提供できていない価値で、自社製品が提供できるもの。そして、その差が十分に大きく、顧客から見て明らかに違うと分かるもの。これが、”競争の軸をズラす”と言うことで、プロポジション作成において最も重要なことです。
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バリュープロポジションカーブのメリット
競争要因を抜けもれなく可視化し、関係者で共有できる
バリュープロポジションカーブは、競争要因を一覧化することができます。
競争の軸は、本当にこれで全てなのか?見落としているところはないか?が、初期のプロポシジョン仮説を作る際に非常に重要になってきます。
そのため、そこでの判断を間違わないためにも、市場の競争要因を網羅的に記述し、関係者で認識を共有しておくことは有益です。
差別化要因へのリソース集中
会社では、色々コメントされると、結局、「あれも、これも」になりがちです。
バリュープロポジションカーブを使えば、リソースの重点投下先を可視化できるため、関係者で認識を共有できます。
右側の項目を重点的に取り組む必要があり、左側をやらない理由、優先順位を下げて後回しにする理由、を明確に説明できるようになります。
勝つために使うべきではないフレームワーク
2軸マトリックス
会社のパワポのチャートで、よく出現する2軸マトリックス。市場ニーズと自社製品の強みを説明する際に使われているものをよく目にしていました。
しかし、2軸マトリックスは、数多くある競争要因の中から選ぶ2軸が、作成者の恣意性が強すぎることが、大きな問題です。
その2軸が本当に重要な2つなのか?他にもっと重要な競争の軸があるのではないか?という疑問が拭えません。
実際、都合よく説明できる2軸を持ってきているだけ、という例も多々ありました。なんとなくそれっぽく説明できてしまうことが2軸マトリックスの良いところであり、問題点でもあります。
特に社内での議論では、恣意的なデータ選択とそれに伴う判断の誤りを避けるためにも、2軸マトリックスは避けるべきだと考えています。
レーダーチャート
レーダーチャートは、市場ニーズ(競争の軸)を放射状に配置し、各ポイントを線で繋いでいくものです。
記載してある項目と内容自体は、バリュープロポジションカーブと変わりませんが、レーダーチャートは直感的に認知しづらいと感じています。
競争要因(項目)が固定されているものであれば、レーダーチャートは比較性が高いため、使い勝手も良いのだと思います。例えば、ゲームのパラメーター(攻撃力、守備力、HP、TP)など。
一方、事業開発では、競争の軸を足したり、減らしたり、常に変化させながら議論しなくてはいけないので、毎回、レーダーチャートの項目がどこに何があり、それぞれが何を表しているのか、読み込んで理解しなくてはいけません。
バリュープロポジションカーブは、レーダーチャートよりも、視認性がよく、理解のスピードが早いので好んで使っています。
(ただ、残念ながらこういう細かすぎるこだわりは会社だと嫌われるんですよね。大事だと思うんですけども。)
参考文献
本稿で紹介した"バリュープロポジションカーブ"のフレームワークは、ブルーオーシャン戦略の「戦略キャンパス」及び「価値曲線」をベースにしています。
ブルーオーシャン戦略で提唱されているフレームワークをベースに、通常業務の中で既存事業でのマーケティングでも使えるように、大企業の事業開発で汎用的に使えるようなフレームワークとしてまとめたものです。
ブルーオーシャン戦略は、コンセプトとしては、間違いない、究極の正解です。それを実務の実行に落とし込むには更なるノウハウが必要ですが、目指すべき正解を知るためには、一度は読んでみて損はない教科書的な一冊です。
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