いま、私の背後にいる亡霊について | 森田一郎の毎日戯文 #146
ドーモ、森田一郎です。
今日は折々にふれて私の背後に立つ「亡霊」と対話しておりました。
「亡霊」は私がダメな時や良い時にあらわれて、背後からいろいろ囁く存在であります。そして、厄介なことにこいつは、私の顔をしているのです。
念の為申し上げると、亡霊が見えるんじゃー!!ということではありません。これは、ある種の絶望感や無力感のおこりといった「現象」であり、私でありながら私の志向と関係なく、自律して私の足を引っ張り、いくら希望を浴びせかけても何度でもあらわれるその性質から「亡霊」と名付けたものであります。
さて、以前は無視を決め込んでいたこいつとじっくり話し合ってみた結果、「おめー、おれはほぼ全人類にいるんだぜ」「しかも一生の相棒だぜ」と言うのです。そうおっしゃるなら仕方ない。おそらく沢山のひとびとが、各々の顔をした「亡霊」と上手に付き合いながら過ごしているのでしょう。
きちんと対話してこうして文字にしたことで、こいつも一旦溜飲を下げたようで私の心の深く淀んだところにするりと帰っていきました。また明日から頑張れそうです。
ちなみに亡霊の言うところによれば、やつらの好物は「焦り」と「恐れ」らしいので、小さくなって貰うにはそのへんを仕舞ってしまうのがよいかもしれませんね。
またあした。