BMWの維持費を抑える6つのコツ
2018年に2年落ち3万キロの「BMW 320d Mスポーツ」を購入し、6年が経ちました。大きな故障は無く、間も無く12万キロを迎えそうです。維持費は、平均すると20万円/年です。ここで、維持費を抑えるコツをまとめておきます。
事前準備や、考え方
1. 購入前の選び方がカギ
維持費を抑えたいと考えるなら、売れていて、多くの知見や部品があるモデルを選ぶのが近道です。加えて、新型発売3年後のLCI(ライフサイクルインパクト)以降は、故障は少ない傾向があります。初期故障が出て、対策を行った後だからです。まとめると、売れ筋の320や、120のLCI以降を狙うのが無難です。
2. 消耗部品の交換を徹底
各種油脂類や、フィルタなどを定期的に交換する。車で最も大事な、エンジンと、トランスミッションと、ボディの損耗を抑えるために、消耗品が消耗してくれていると考える。例えば、エアコンフィルタが、目詰まりを起こした状態を放置すると、そこに風を送るブロアに負荷がかかり、ブロアが故障するリスクが高まる。
結局、「定期点検を行い、すぐに異常に気付くこと。」と、「消耗品を交換すること。」が、重大部品の損耗を防ぎ、維持費の低減につながる。
余談で、良いオイルを高頻度で交換することが、エンジンに良いことは当たり前なので、「安いオイルでも良いんじゃないか」とか、「ディーラーが1.5万キロと言うから…」と言い訳を探さず、それなりに良いオイルを5000kmで交換しています。
私の中で良いオイルとは、エンジン保護性能に優れた(HTHS粘度が、3.5以上)ものです。粘度が高い分、燃費は数%落ちますが、エンジンが壊れたら元も子もない。ACEA規格は、大抵HTHS粘度が3.5以上です。なお、ディーゼルの場合は、DPF保護のため、SA(硫酸灰分)が少ないC3を選びます。元々、SA(硫酸灰分)は、エンジン保護の目的で入っています。
また、交換周期が5000kmの理由は、短距離走行を繰り返す、低速走行が多いシビアコンディションだからです。交換時期は、春秋です。春は、冬の水分を多く含み劣化したオイルを。秋は、夏の高温で傷んだオイルを交換します。何より、作業者が快適にオイル交換できるのが良いです。
3. 定番故障に備える
F30型の3シリーズは、ヘッドライトの曇り、窓落ち、バイブレーションダンパーの割れ、オイルフィルターハウジングの隙間からオイル漏れ、マフラーの折れ、ドアハンドルのコンフォートアクセスからの漏電、車速センサの断線などの定番故障があります。故障傾向は、防水処理が甘かったり、熱が加わったり、頻繁に動く樹脂部品です。
壊れてから対策を考えている間にさらに悪化する場合があるので、速やかに対処できるよう準備が大事です。普段からBMWが得意な整備工場を探しておいたり、点検に出し関係を持っておくと、慌てずに済みます。
あるいは、自動車競技や、自動車部の経験者なら、DIYで直すために、整備書の入手や、部品の入手方法の確認、予備部品を準備しておくと良いかもしれません。私は、部品購入は、国内ではパーツのパルカさんや、海外では、Bimmer Worldや、Tuners Motorsportsを使います。
他にも、例えばYoutubeで、「F30 BMW maintenance」などと検索すれば、海外のお兄さんが優しく教えてくれます。海外の方が、車を自分でメンテナンスする文化があるので、日本車に比べて情報量は多いかも。勿論、鵜呑みにせず、最後は自分で判断するのは言わずもがな。
4. 故障コード、センサ情報などの車体情報を読み出す環境を整える
異音や、不具合が起きた時に、原因分析をミスすると余計な出費に繋がります。まずは、故障コードを読み出し、どのコントローラユニットが、何のエラーを吐いているのか?今も継続しているのか、過去に一度起きただけなのか?を確認します。次に、エラーコードをネットで検索したり、整備書を参照して、状況をさらに深掘りします。
車体情報の読み出し方は、手軽なスマホアプリや、専用ツール、BMWではISTAがあるので、用途や場所・対応車種に応じて使い分けるのが良いと思います。整備工場で使える万能なものは、高価なので、車種を絞って手軽なものを購入するのがまずは良いかと。
5. 日々の損耗を抑える
車の扱い方によって、損耗をある程度抑えられます。例えば、ハンドルを切ったまま駐車しないや、据え切りをしない、車止めに当てない、エンジンをかけて1秒で発進しない、シフト操作はギアの入りを感じながら、一呼吸おく、エンジンを一度かけたら、すぐに止めずにしばらく走行する、段差を越える時は速度を十分に落として急激な入力をサスペンションに与えない、などです。
また、サスペンションに荷重がかかった状態にしないよう、できるだけ荷物は積みっぱなしにしない。
私の場合は、これらに加えて、窓落ちを防ぐために、窓を開けたままドアを開閉しない、窓をできるだけ開けません。日本車と違い、窓を開けた状態でドアを閉めると、ドアの中でガラスが暴れるような音が…もしかして私の車だけでしょうか…。
また、煤詰まりを防ぐため、DPF再生が始まったらやり切るようにしています。途中で辞める場合でも、煤が7g程度になるまでは続け、温度が300℃以下になるまで、走行風で冷やすようにしています。
やり過ぎは、満足度を下げるので、無理のない範囲で程々に。
6. 汚れたら洗う
汚れたらすぐ洗えば、中性洗剤で十分落ちます。高価な洗車用品はいらないことが多いです。例えば、虫を放置し固着すると、アルカリ洗剤が必要になりますし。雨の中を走り、濡れたまま太陽の熱で乾くと、ウォータースポットができ、酸性ケミカルが必要になります。
また、ボディ以外にも、例えば、落ち葉が、ワイパー下に溜まっていたりすると、排水経路を塞ぎ、正しく流れないことで、配線ショートや、エアコンの異臭などに繋がります。
7年12万キロの実績は
維持費は、平均すると20万円/年です。お金が掛かったのは、ATF交換(3万)や、煤取り(18万)、サスペンション交換(24万)、タイヤ交換(15万+8万)、ブレーキロータ/パット交換(15万)です。
経験した不具合
は、次の通りです。防水が弱い印象です。
・ルームミラー取り付け部の異音
・ドア部異音のためドアロックピン交換
・ドア部異音のため対策品モールに交換
右、右後、左、左後
・EGRバルブ交換
--------保証切れ--------
・リア左スピーカー断線、スピーカー交換
・右ヘッドライト曇り、コーキング対応
・コンフォートアクセスの機能停止、コーキング対応
まとめ:満足している?
満足してます。BMW 3シリーズの12万キロは、まだまだ行けそうな雰囲気です。ボディがくたびれた感じはありませんし、長距離の燃費は、21.8km/L以上出ます。これから、交換部品が増えてきて、車体価格とのバランスで手放す時が出てくるかも知れませんが。購入時の目標である2028年まで、あと4年は頑張りたいと思います。
一つ心残りがあるとすれば、子どもが生まれることを見越して、ツーリングにしておけば良かったです。。。