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生ける者遂にも死ぬるものにあればこの世なる間は楽しくをあらな いけるもの つひにもしぬる …
この世にし楽しくあらば来む世には虫に鳥にも我れはなりなむ このよにし たのしくあらば こむ…
世間の遊びの道に楽しきは酔ひ泣きするにあるべくあるらし よのなかの あそびのみちに たのし…
夜光る玉といふとも酒飲みて心を遣るにあにしかめやも よるひかる たまといふとも さけのみて…
価なき宝といふとも一杯の濁れる酒にあにまさめやも あたひなき たからといふとも ひとつきの…
あな醜賢しらをすと酒飲まぬ人をよく見ば猿にかも似む あなみにく さかしらをすと さけのまぬ…
なかなかに人とあらずは酒壷になりにてしかも酒に染みなむ なかなかに ひととあらずは さかつぼに なりにてしかも さけにしみなむ 作者 大伴旅人 古希を期に 禁欲やめて 性癖の 今がサカリの 真っ盛りなり 作∶一郎 過去作品 中中に人であるより猫にでもなりて日暮し丸まり寝なむ 人なれば悩みもあれば悔いもある中中なるを耐えて抜けでよ