#10 この道は急いて急かん道
現代は、テクノロジーの進化によって、時代の変わるスピードが加速的に早くなっています。
その中で、今の世の中は、常に変化に対応するために、スピードが求められています。
それは、これからもっと激しくなると考えられます。
「おさしづ」では「急くでない」という意味のお言葉が多いと高野友治氏は述べられています。
そこで今回は、「急いて急かん道」ということについて考えていきます。
1.急いて急かん道
高野友治氏は、「おさしづ」読後感(天理教学研究創刊号)で、身上の伺いに対する諭しについて述べられており、その中で、
「おさしづ」では「急くでない」という意味のお言葉が多い。といつて、休んでをれという意味であるかというとそうでもない。むしろ、もつと/\、しっかり働いてくれといわれている。
「おさしづ」読後感(天理教学研究創刊号) p68
と言われています。
おさしづでは、急くでないという意味の言葉が多いがそれは、もっとしっかり働いてくれと言われていると、高野氏は述べられています。
一見、矛盾しているようにも思いますが、これに対して高野氏は、
一方では「急くな」といわれ、一方では「もっと働け」といわれる。そこに矛盾があるかのように一応は考えられるのであるが、それは、決して矛盾ではない。もつと/\前進してもらいたいのが親なる神の心であらう、もつと成人してもらいたいのが親なる神の心であらう。
「おさしづ」読後感(天理教学研究創刊号) p68
と述べられています。
つまり、矛盾しているように思えるが、それは、人間にもっと前進して成人してほしいという親神様の心であると言われています。
そして、
なれども、人間は短気でもつとやれというと、すぐ無茶苦茶やつて、後がつゞかぬようになつてしまう、それでは何にもならん。自分も倒れ、ひとも倒してしまつては何にもならん。そこに「なるよういくようという」と仰せられ、いつまでも続くよう、いつまでも陽気に楽しんで人生を進んで行けるよう、急いて急かん道を通つてくれと仰せられているものと思う。
「おさしづ」読後感(天理教学研究創刊号) p68
と言われています。
つまり、もっと前進して成人してほしいと言うと、人間は短気であるから、後が続かんようになる。自分も人も倒してしまうことになる。そこで、いつまでも陽気に楽しんで人生を進んで行けるように急いて急かん道を教えて下さっています。
2.まとめ
現代はスピード、つまり急ぐことが求められる時代に思われますが、急ぎすぎて続かないようでは意味がありません。
親神様は、いつまでも陽気に楽しんで人生を進んで行けるように急いて急かん道を望まれています。
急ぎすぎることよりも、長く続くことの方が大切なのかもしれません。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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