「うまい話はない」という話
「うまい話はない」という話
前提条件として、儲け話を人に言う訳がありません。
ですのに、どうして人に勧めるのでしょうか。
たとえば、コンサルティング・ファームの「ボストン・コンサルティング・グループの○○」や「マッキンゼーの○○」とかいう本が販売されています。
誰でも買えます。
そんな儲け話をBCGやマッキンゼーが数千円の本で教えるでしょうか。
しませんよね。
つまり、もうそれらの必勝必殺の「○○」は汎用化(一般化)したものだということです。
業界の人間では誰もが「○○」を使う時代になってしまったので、知らない人向けに「○○」のカスを絞って金に替えているだけのことです。
まあ、ビジネス書を愛読して何の事業を起こさない人をカモにしているんです。
「事業を起こさない」=「悪用されない」ということでもありますが……。
*****
女友「おいしい話があるのだけれど?」
私「騙されてるって」
F「そうかな?」
K「そう思うからこそ相談したんでしょう?」
F「バレたか」
女友の心の声(“おいしすぎる”から「門松に買わせて紹介料をもらって」様子見しようと思ったのに……)
会場に行くと、大阪市内の著名ビルの1フロアを借りていて満席だとか……。
F「いっぱいいるわね」
K「(購入希望者が)着飾っているなあ……」
F「えっ? ああそういうこと……」
↑カモられたと気づいた。
K「どうぞ私は無視して、説明はこちら(女友)を優先に」
F(分からないから来てくれって言ったのに!)
セールス担当(巨乳美人)「ですが〈キーワード1〉ので、門松さまにもお話を聞いていただく必要があります」
K(契約後のクレーム防止か……クーリングオフできないからなあ)
店舗で購入すると、クーリングオフできません。
cf.
特定商取引に関する法律(訪問販売における契約の申込みの撤回等)第九条
https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/#:~:text=6.契約の申込みの,・オフ)ができます。
S「以上です。――ご説明に関して、何かご質問ありますでしょうか?」
K「税金はどうなるんですか? 米国のこの州に準ずる形ですか?」
S「はいそうです」
K「取得に関して、日本の税務はどうなりますか?」
S「はえ?(あーややこしいのきた!)」
K「(顔に出てるよ)税理士に提出する資料は用意してくれると思うけれど」
S「ええもちろんそのようになります」
K「この契約は、〈キーワード2〉で何と言いますか?」
S「○○です」
K「それはその州の税法で使われていますか?」
S「と言いますと?」
K「〈キーワード3〉か、そうでないか、です」
S「〈キーワード3〉です」#きっぱり
K「(ああそこは否定しないんだ)……さきほど〈キーワード4〉と説明されておられましたが、今の説明ですと〈キーワード4〉ではないと資料にありますが?」
S「わたくしの顧客さまは〈キーワード4〉です」
K「理解しました」
*****
帰路の女友「どういうこと? まったく理解できなんだけど?」
私「どこからの紹介?」
F「〈キーワード5〉で」
K「後で全部説明してあげるけれど、儲け話が来た時点でカモられると考えるべきだよ」
*****
《解説》「タダより高いものはない」
ここから先は
ご高覧、感謝です。 サポートによる調査資料(エビデンス)を使った「思考の遊び」――エンタテインメント(娯楽)作品です。 ※虚構も少なからず入っています。