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「21世紀にようこそ」という話

「21世紀にようこそ」という話

未来にようこそ。

平和を祈りつつ、少し考えてみましょう。

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ようこそ。門松一里です。静かに書いています。

"という話"は、調査資料(エビデンス)を使った「思考の遊び」――エンタテインメント(娯楽)作品です。※虚構も少なからず入っています。

※本当はノワール作家です。

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前世紀である20世紀(1901年〜2000年)は、ある意味第一次世界大戦(1914年〜1918年)で始まったといっても過言ではないでしょう。

1901年、ノーベル賞の創設。
1902年、日英同盟。
1903年、パナマ運河の建設。
同年、ライト兄弟の飛行。
1904年〜1905年は、日露戦争。
1905年、ロシア帝国で血の日曜日事件。
同年、アルベルト・アインシュタインの特殊相対性理論。
同年、第一次モロッコ事件でドイツとフランスが対立。#タンジール事件
1909年、伊藤博文暗殺。
1910年、日本による韓国併合。
1911年、第二次モロッコ事件でドイツとフランスが対立。
1912年、タイタニック号の沈没。
1912年〜1913年、バルカン戦争。

1914年6月、サラエボ事件。

オーストリア=ハンガリー帝国の皇位継承者であったオーストリア大公フランツ・フェルディナントと妻のゾフィー・ホテクが、サラエボで暗殺されました。

サラエボは当時のオーストリア領で、現在はボスニア・ヘルツェゴビナという共和制国家の首都です。

ボスニア・ヘルツェゴビナは、ボシュニャク人とクロアチア人のボスニア・ヘルツェゴビナ連邦と、セルビア人のスルプスカ共和国(通称セルビア人共和国)のという二国の連邦国家です。

その前は南スラヴ人を意味するユーゴスラビアという地域の国でした。

この地域にはクロアチア人やセルビア人といった日本でも聞く名前のほかに、スロベニア人、モンテネグロ人、マケドニア人、ボシュニャク人もいます。
※同じ南スラヴでもブルガリア人はブルガリアにいます。

ややこしいですが、この時代はいろいろな民族がいて、それを力でまとめていたのが帝国でした。帝国を支配するのは青い血(ブルーブラッド)をひく皇帝や王族です。貴族にしても「高貴な生まれ」でほとんどが親戚です。

この時代の戦争は、「高貴な生まれ」の親戚の同士の諍いでした。

そんな戦争ですが、首都から前線は遠く、飛行機なんてありませんから爆撃されることもなく平和な毎日です。

その第一次世界大戦を終わらせたのは、1918年から1920年のスペイン風邪という説もあります。

皮肉にも今回のウクライナ戦争(2022年〜)はパンデミックによって引き起こされた面が少なくありません。

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「汎スラヴ主義」を掲げるロシア帝国の実の狙いは南下政策でした。

21世紀が始まったともいえるウクライナ戦争(2022年〜)で、ロシア連邦は百年前と同じことをしている訳です。

この戦争により、また帝国主義が復活するのではないかという学者もいますが、どうでしょうか。

情報を統制するといっても限界があります。

ロシア連邦が2023年に撤退するかはさておき、戦争自体が無意味になる可能性があります。

映画『TENET テネット』に登場するようなアルゴリズムの存在です。

たとえば、誰もが持っているスマートフォンですが、この機能をすべて使っている人は少数ですし、相対性理論を含めその理論や技術をすべて知っている人はいません。

絵画や音楽が数分で作成されるようになった今日、明日には神林長平『敵は海賊・海賊版』のようにAIが書くことも可能になるでしょう。

論文でさえそのすべてを読むことはできなくなっています。

ヒトの知の限界がすでにそこにあります。

では?

ユヴァル・ノア・ハラリは『ホモ・デウス』で、統計とアルゴリズムでヒトは神になれるとしていますが、どうでしょうか。

一方、西垣通は「ペシミスティック・サイボーグになりたい」と述べています。
※西垣通『ペシミスティック・サイボーグ―普遍言語機械への欲望』P306

落合陽一は、デジタルネイチャーの可能性を述べています。
※落合陽一『デジタルネイチャー: 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂』

他にも、私たち人類が「家畜のようになるのでは?」と考える人もいるようです。

そんなことにはなりませんよ。

第一、家畜はそんなことを考えられませんから。#blackjoke

コンピュータという機械の誕生と同じくバグが存在したように、あるいはデバッグできないバグがないように、ヒトはバグを取りながら生きていくことになります。

私は人類の未来をそう悲観的に考えていません。

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