37.「東アジアの思想」という話(21)_17721
37.「東アジアの思想」という話(21)_17721
【春秋十二列国(1)】
《宋(春秋)》
〈宋の成り立ち/亡国の遺民〉
殷王朝最後の王の辛(しん)には、兄が二人いました。微子啓(びしけい)と微仲衍(びちゅうえん)です。
辛(紂王(ちゅうおう))は、美女妲己(だっき)に溺れ、政を疎かに「酒池肉林」の毎日でした。非道に溜息をついた周の姫昌は幽閉され、易の卦爻の辞を記します。
溜息は現実となり、国は乱れます。
先に憂う微子啓は、滅びの国と共にすることを選ばず、殷