お釈迦様の人生3 結婚生活
お釈迦様は16歳でヤショーダラと結婚をしております。
そして、一人息子として「ラーフラ」を授かりました。
我々の考える、一般的な価値観でお釈迦様の結婚生活を見れば、それなりに幸せな充実した時間を過ごす事ができたはずだと考えられます。
それでも、お釈迦様は、思春期に出会った沙門の姿に、どこか心を惹かれる中で、日々を送られたそうです。
沙門に憧れる自分と、次期の王様として国民を守る義務を課された自分とが対峙する、相当辛い日々を送られていたのかもしれません。
私の好きな歌手に、「槇原敬之」さんという方がお見えになります。
有名な曲に「世界に一つだけの花」があります。
この方は、自身が中学生の頃、「坂本龍一」という(我々世代ではかなり有名な)ミュージシャンがお話をしているラジオにデモテープ(音源)を送り、坂本氏から天才と言われたそうです。
蛇足ですが、今の時代では想像しにくいお話だと思いますが、我々の若い頃にはYouTubeやSNS等は無く、事を起こす際には、その業界の専門家から太鼓判もらえるか否かが、それ以降の活動に大きな影響を及ぼしていました。
私が二十歳くらいの時に、ドラマで槇原氏の作った歌が流行り、一躍有名人になりました。
私は顔がよく似てると言われたのを思い出します。
槇原敬之さんは性同一性障害を持たれているそうでまた、複数回、違法薬物で逮捕されています。
私の想像に過ぎませんが、槇原氏は天才であるが故に、世間の当たり前に対して、ものすごい違和感や苦痛の中に身を置き、日々の生活をなされているのだと思います。
脳科学で有名な茂木健一郎さんも、自身に発達障害を持たれております。
茂木氏の研究では、脳に何らかの障害を持つ事とは、一般的な社会人としての均衡が保てない事であり、日常生活に支障をきたす事は、多々あるそうです。
その代償として他の方より、優れた能力や、才能を手に入れる事ができるというお話をなされています。
サバン症候群は、その最たるものかも知れません。
槇原敬之さんの生み出す、素晴らしい楽曲も、個性的な脳のから生み出される、独特で圧倒的な感性が作りあげる、芸術なのかもしれません。
独特の世界観をお持ちのお釈迦様ですので、もしかしたら、何らかの発達障害を持っていた可能性も考えられます。
だとすれば、お釈迦様にとっての結婚生活は、どこか苦しくて辛い時間であったのかもしれません。
私は、お釈迦様のお姿と槇原敬之さんのお姿が、時々重なって見えてしまいます。
どちらも、生まれ持った特性と生活環境が合わず、社会に馴染めず苦労をしております。
私が仏教の好きな所は、正解が無い事です。
正解が無いという事は、不安かもしれませんが、どれも正解という、全肯定の中に生きているという事だと思います。
そして、正解が無いからこそ、大乗仏教といわれる、誰でも救われる教えが生まれたのだと思います。
先回書きましたが、個性的な自分が、一般的な社会に合わせて生きる難しさを「生苦」と書きました。
槇原敬之さんの歌に「どんな時も」という歌があります。
この歌の歌詞に
『僕が僕らしくあるために「好きな物は好き!」と言える気持ち抱きしめていたい』
とあります。
僕らしく生きる事に精一杯生きたお釈迦様と、現在進行形の槇原敬之さん。
感性豊かで、どこか似ていると思います。
合掌
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