【TCG制作記】#2クリメモ、お披露目!
こんにちは、いちぴーです。
さて、前回は初回ということで、「みんなで作るトレカ『クリプトメモリーズ』」をどうして作ろうと思ったのかということを共有させていただきました。
今回は、前回の続きとして、Nコレというイベントに向け最初のカードを実際に作っていく、しかも超急ピッチでというお話です。
そしてご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、結末は悲しいものとなります(笑)
お披露目までの道のり
ということで、Nコレというイベントに向けて、早速制作していきます。
まず、道のりを整理します。
①印刷会社さん選定
②レギュレーション作成
③参加者募集〜データ用意
④各種項目決め
⑤デザイン入稿
⑥Nコレに持参し、実際に配布
大きく分けるとこう言った工程がありました。
①印刷会社さん選定
まずは、どこでトレカを作ってもらうか。
これはトレカ企画を考えた始めたころからいろいろ調べていました。
当初そもそもトレカって大量に印刷して、大量に販売するようなものなので、個人が小ロットでは作れないのではないかと思っていました。
が、意外にもトレカの印刷をされている会社さんは結構ありました。
ただ、それぞれに特徴や制約があったりするので、この中からどこを選ぶかを考えないといけません。
たとえば、10枚単位で印刷してくれる会社もあり、価格も1000円台で手が出しやすいです。
しかし、長期的に見て、ある程度枚数を重ねた時、逆に割高になってしまう可能性があります。
その時印刷会社を変えてしまうと、そもそも同じように印刷してくれるかが不確定です。
トレカはある程度の期間は同じベースデザインで行かないと、そもそもゲームする時に問題が発生します。
で、実際にクリメモの印刷を依頼しているのは、
プレストークダイレクトさん
です。
プレストークダイレクトさんは、100枚単位での発注になりますが、これを最大90種(サイズによって変わります)で分けることができます。
例えば、10種で100枚注文すると各種10枚ずつ印刷されます。
また、同じ10種で100枚だけど、こちらで各種の枚数を指定して印刷することも可能です(別途料金)。
このようにある程度のロットをまとめて発注できるし、分割することで各種の枚数を調整できるというところが、クリメモの需要にちょうどあっていました。
どういうことかという言いますと、クリメモはたくさんのクリエイターさんからそれぞれキャラクターを募集する形態上、毎回ある程度(10以上)の種類のカードを作ることになります。
そうなると、20種が20枚と考えても400枚になります。
この場合の価格と、前述の1種10枚単位で制作してもらえる会社さんや1種100枚単位でしか印刷できない会社さんなどと比較すると、数量が多くなればなるほど単価が安くなります。
おそらく最初は割高、場合によっては赤字になる可能性がありましたが、中長期的に見た場合、プレストークさんにお願いすることが最善と判断しました。
もし、個人でご自身のカードのみを販促的に作ろうとお考えの場合は、前述の10枚単位から印刷してくれる会社さんをオススメします。
メガプリントさん
カードのサイズについて
ここで、ちょっと先にトレカのサイズのお話を。
いわゆる現時点で俗にトレカと呼ばれるカードには二種類のサイズがあります。
◼️トレカ(大/スタンダード)63mm×88mm
このサイズの主なトレカ:
ポケモンカードやデュエルマスターズ、マジックザギャザリング
◼️トレカ(小/スモール)59mm×86mm
このサイズの主なトレカ:
遊戯王、ヴァンダード、アイドル系、カードダスシリーズ
ちなみに、上記以外にも「アーケードサイズ」58mm×81mmというもうワンランク小さいものもあります。
これは子供に人気なゲーム筐体に差し込んだり、かざすことで遊べるタイプのカードが多いですね。
※細かく言うと、いろんなサイズがありますが、グッズを汎用化させるため、
上記がほとんどです。
たまに、トレカのサイズは一つしかないという人がいます・・・
で、クリメモはトレカ(大)を採用しました。
理由は簡単です。
少しでも絵柄を大きく見せられるサイズだから。
参加クリエイターのキャラクターや作品を見せることも大事な役割なので、キャンバスとして少しでも大きなサイズは絶対必要なので、一切迷うことなく決定しました。
②レギュレーション作成
印刷会社を決めるのとほぼ同時に進行させたのが、レギュレーションの作成です。
クリエイターのみなさんに参加してもらうために、やはり最低限ルールは必要です。
それはカードとしての体裁だったり、ゲーム性の担保だったりに必要なことですし、ルールなくなんでもありは逆に短い時間で作品の準備をお願いする上で不可欠でした。
これに関しては、カードデザインをお願いしていた時点で、ある程度どこを自由に決めてもらえて、どこは僕がコントロールしなければいけないか、というのは決めていたので、実際に完成したカードデザインに合わせて調整をして、文面化するだけでした。
上記はレギュレーションの一部です。
本文を書いている時点では、実は第二弾の募集をしているのですが、現時点での最新版のレギュレーション全体を見たい方は下記のリンクからどうそ。
ちなみに余談ですが、僕はずっとゲーム用のイラスト制作をディレクションする仕事もしており、たくさんのゲームにたくさんのイラストレーターさんにイラストを書いていただいてます。
この時やはりとても大事になるのが、レギュレーションで、たくさんのレギュレーションを見てきたことが、今回のレギュレーション作成に活きています。
③参加者募集〜データ用意
レギュレーションができたら、即Xにポストして、募集開始!
これみて、改めてびっくりしたのですが、このポストをしたのが4月3日。
Nコレは4月20日。
プレストークダイレクトさんには、3パターンの納期があり、
・9営業日
・7営業日
・5営業日
当然納期を長く設定すればするほど安くなります。
(これ結構でかいんです。。。)
ちなみに、募集締め切りを4月10日にしていましたので、募集期間とデータを用意いただく期間がたったの1週間という強行スケジュール^^;
ちなみに、後で発覚したのですが、納期を最短の5営業日にしても4月10日には入稿しなくてはいけなかったのです。
みなさんからデータをもらった後、いくつかの項目は僕が入力しないといけないので、諸々最終確認などを考えると、4月8日、どんなに遅くても9日には締め切らないといけませんでした・・・
最終的に何名かには、謝罪し今回はお断りをこちらからしないといけない状況になってしまい、本当に反省です。。。
④各種項目決め
そうして皆さんに急ぎデータをご提出いただくことになりました。
この時のやり方としては、カードのイラストレーターデータをダウンロードいただき、ご自身で決められた箇所に画像を挿入し、テキストを入力いただくパターン、
イラストレーターを使えない方は、必要な画像とテキストを僕にお送りいただき、僕がイラストレーターに入れていくパターン、
この2種でデータをそれぞれ回収した後、3つの項目を僕が決めて入力しないといけません。ここの詳細はゲーム性について別記事でご紹介しますが、
・じゃんけんの手
・属性
・カード効果
の3つなのですが、
いずれもゲームにとても大事であり、さらにカード効果に関しては、それまで想定していたものとは違い、提出いただいたキャラクターに合わせて、一つずつ作るということをしてしまったため、時間を要してしまいました。
とはいえ、ここは自分がとてもたのしい部分なので、この後もさらに多くのキャラに対して、効果を考えていくことになるのですが。
とはいて、みなさんのご協力のおかげで、なんと21の作品が集まりました。
ただ、これでは数量的にキリが悪かったので、僕自身のキャラとルールカードを追加し、25種、各種20枚、合計500枚という数字で、初めての発注をかけることに。
金額含めた数字はまた今後まとめてみたいと思います。
⑤デザイン入稿
なんとか入稿をすることができましたが、ちゃんとしたデータでサンプルももらっていなかったことから、実は結構ヒヤヒヤしていました。
しかも、納期的には本当にギリギリで、実際自宅に届けてもらうと、入れ違いになってしまう可能性があったため、大阪の知人宅に届けてもらうことにして、大阪で僕が受け取ることにしました。
そのため、少しでもデータに問題があり、そこから直したりしていたら、せっかくの頑張りも水泡、イベントに間に合わないという状態。
一応データ入稿が完了しましたという連絡をいただいたものの、本当にちゃんとできるのか、ちゃんと届くのかがずっと脳裏にあり、毎日ログインしてはマイページを監視していました(笑)
この間、それ以外に何もしないわけではなく、SNSで定期的に発信をして、誰のどんなカードがあるのか、それぞれのブース番号を伝えて、もらいにいってもらうよう告知をする必要があります。
それに合わせたクリエイティブを用意したり、実際イベント当日に盛り上げるためのポップだったりの準備、なんやかんややることが山積みです。
ただ、これら全てが夢にまでみたみんなのキャラクターでの作ったトレカのためなので、毎日が楽しく、毎日夜中遅くまで作業をしていました。
そんなことをしていて、時はすぐに経ち、大阪へ向かう時間がやってきました。
僕は大阪くらいは平気で車でいってしまうので、この時も車中泊をしながら、途中ちょっとした用事も済ませつつ向かうつもりでした。
⑥Nコレに持参し、実際に配布
いよいよイベントに向かいます!
ここまでくればカード印刷のことを心配しても仕方ないと考えないようにして、とにかく大阪へ向かうことに。
しかし、この時すでに黒い影は僕を捕まえていました。
それになんとなく気づきながら、見て見ぬふりをして、大阪へ出発・・・
しかし、やはり僕の体はすでにボロボロでした。
滋賀に到着したころには、もう動くのも嫌になるほどしんどくなっていました。
僕には持病があり、それが最高潮に絶不調状態になっていました。
イベント二日前でした。
ワンチャン少し回復することを願い、すべての予定をキャンセルして、1日回復に努めましたが、夜になっても回復の見込みはありませんでした。
いや、無理をすれば参加できたかもしれません。
しかしそれで何かあった場合、多くの方が楽しんでいるのに迷惑をかけるのは目に見えていました。
タイムリミットです。
イベントには不参加という決断をし、関係者に連絡、Xでもみなさんにお知らせいたしました。
ただ、せっかくクリメモにご参加いただいているクリエイターがたくさんおり、少しでも楽しみにしてくださっている方がいます。
その方たちに、せめて出来立てのカードをお渡ししたかった。
そこで、イベント前日大阪の知人宅へ行き、無事カードを受け取ると、会場近くでデザインをしてくれたすとぽぷ氏と一緒に参加するわおさんにカードを託すことに。
この時ほど悔しいのは本当に久々の感情でした。
今思い出しても本当に残念です。
お披露目の時に、言い出しっぺの僕がいない。
とはいえ、自己管理ができなかったのがいけないので、仕方ありまえん。
こうして、カードを託し、僕はイベント会場を目の前にしながら、帰路に着くことに。
そして、イベント当日方々からXを通して、カードをもらえたというポストが入ってきて、その時のうれしさは今でも忘れません。
もちろん同時に悔しさも(笑)
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最後は、ちょっと制作記とは違う感じになりましたが、まぁドキュメントということで(笑)
とにかく、初のクリメモのお披露目は、僕がいなかったことで完璧とは言えませんでしたが、みなさんがとても有意義に活用してくだったおかげ、上々スタートとなりました。
ここから、僕は静養期間に入ることで、本来のお披露目と考えていた5月のデザフェス59への準備もバタバタするとこに・・・
この辺はまた次回以降に。
次回は一旦ゲーム性について、どう考えてクリメモのゲーム性を作ったのかをまとめたいと思います。
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では、また次回もぜひ読んでください!
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いちぴー
キャラクタープロデューサー/イベントプロデューサー
X(旧twitter)
https://twitter.com/IchiP7777
みんなで作るトレカ「クリプトメモリーズ」
https://www.characters-folio.com/cryptomemories
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