一尾直樹

脚本家/映画監督/劇作家/ビデオグラファー/講師など 何でもやります。お気軽にお声がけください。 https://ichionaoki.com/

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  • 「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック

    「光る君へ」各回について、そこから学べる脚本テクニックをまとめています。

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    映像制作のアレコレについて。

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    脚本・シナリオの書き方に関する記事です。

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光る君へ(43)志を追いかける者が力を持つと志そのものが変わっていくとはどういうことか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第43回の学びポイントです。 今回の学び:人は変わる今回第43回は、脚本的に前回第42回の「返歌」になっています。 前回が涙を誘う傑作回だとすると、今回は知性を揺さぶる「神回」です。 なぜそんなことが言えるのか、詳しく解説します。 今回の脚本的なテーマは「人は変わる」という

    • 光る君へ(42)なぜ一緒に死のうとまひろは言ったのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

      大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第42回の学びポイントです。 今回の学び:愛と呪い今回まひろが道長に言ったセリフ「この川でふたり流されてみません?」は、「一緒に死にましょう」という意味です。 これは、これまで「光る君へ」を見てきた私たちには、本当に泣けるセリフです。 第42回は、脚本・演出・演技が三位一

      • 光る君へ(41)「あなたが顕信を殺したのよ!」というセリフについて考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

        大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第41回の学びポイントです。 今回の学び:自滅の法則第10回の動画で、今後道長は人を殺すだろうと私は予想しました。 その予想は、半分は当たったと言っていいと思います。 今回、道長の妻・明子が、息子・顕信を殺したのはあなただと、道長を面罵しました。 少なくとも明子にとっては

        • 光る君へ(40)行成はなぜ道長に尽くすのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第40回の学びポイントです。 今回の学び:行成の愛今回、藤原行成がまた道長をアシストしました。行成はどうしてこれほど道長に尽くすのでしょうか? それは 彼が道長を愛しているからです 「光る君へ」ワールドにおける行成の道長に対する献身は、友情とか忠義といった言葉では説明がつき

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        • 光る君へ(41)「あなたが顕信を殺したのよ!」というセリフについて考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

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          光る君へ(39)なぜ惟規はタメ口なのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第39回の学びポイントです。 今回の学び:タメ口の意味今回、まひろの弟・藤原惟規)が亡くなりました。 その愛すべきキャラクターを改めて振り返り、追悼したいと思います。 惟規が素晴らしいキャラクターになったのは、演じる俳優・高杉真宙さんの好演につきると思いますが、脚本的には、

          光る君へ(39)なぜ惟規はタメ口なのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(38)道長は「闇落ち」したのかどうか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第38回の学びポイントです。 今回の学び:光と闇の意味今回道長は、自分の孫である敦成を将来の天皇とするため、あからさまに策を講じはじめます。 道長はとうとう、父・兼家や兄たちと同じ「闇」に落ちてしまったのでしょうか。 それを考えるにはまず、「光る君へ」というドラマにおける

          光る君へ(38)道長は「闇落ち」したのかどうか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(37)なぜまひろは罪と罰という2文字をしたためるのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第37回の学びポイントです。 今回の学び:罪と罰の意味今回、まひろは一心に何かを考えながら2つの漢字をしたためます。 「罪」と「罰」。 これは一体何を意味しているのでしょうか? 非常に意味ありげな演出の割には、ドラマ内でそのヒントが明示されず、とても気になりますよね。 あ

          光る君へ(37)なぜまひろは罪と罰という2文字をしたためるのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          「左大臣様とあなたはどういうお仲なの?」という赤染衛門の質問に、まひろはどう答えるか予想してみた

          まひろは道長とかつて恋人同士だったこと、そして今は「そういう関係ではない」ことを、赤染衛門に正直に話すのではないでしょうか。 なぜなら、下記の理由により、それが賢明な選択だからです。 赤染衛門は昔からまひろの良き理解者であるので、正直に話しても分かってもらえる可能性が高い。 また、赤染衛門はまひろと同じ作家で、夫にも苦労した経験があり、その点でも理解を得られる可能性が高い。 道長の正妻・倫子の側近である赤染衛門を味方につければ、道長とまひろの関係に気づいた倫子との仲を

          「左大臣様とあなたはどういうお仲なの?」という赤染衛門の質問に、まひろはどう答えるか予想してみた

          光る君へ(36)瑕こそ人をその人たらしめるとはどういう意味か考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第36回の学びポイントです。 今回の学び:キズの意味今回、まひろはこう言います。 「瑕とは 大切な宝」 「瑕こそ 人をその人たらしめるもの」 大変含蓄のあるセリフですが、この「キズ」とは何を指すのでしょうか? いくらいいセリフでも、それを唐突に言わせたのでは印象深いものに

          光る君へ(36)瑕こそ人をその人たらしめるとはどういう意味か考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(35)道長はまひろの告白で賢子が自分の子であることに気づいたのかどうか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第35回の学びポイントです。 今回の学び:ふたつの告白今回、まひろは道長に「あなたとの不倫、物語のネタにしましたよ」と告白し、彰子は帝に「抱いてください」と告白しました。 ちょっと雑に要約しすぎましたが、どちらのシーンも非常によかったですよね。 まひろのシーンは、セリフが意

          光る君へ(35)道長はまひろの告白で賢子が自分の子であることに気づいたのかどうか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(34)どうして雨宿りシーンは繰り返されるのか理由を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第34回の学びポイントです。 今回の学び:雨宿りの意味今回の「雨宿り」シーン、今ひとつピンとこなかった方が多いのではないでしょうか? なぜ、まひろは彰子を あんなにじっと見つめるのでしょうか?そしてなぜ、意味ありげに微笑むのでしょうか? ということで、今回は「雨宿り」シーンの

          光る君へ(34)どうして雨宿りシーンは繰り返されるのか理由を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(33)なぜまひろは藤壺に戻ったのか、その本当の理由を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第33回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:琵琶の意味今回は「まひろの心変わり」について考えます。 いちど家に戻ったまひろは、なぜ再び藤壺に出仕することを決意したのでしょうか。 今回まひろは、頭を下げ

          光る君へ(33)なぜまひろは藤壺に戻ったのか、その本当の理由を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(32)・まひろが賢子を捨て道長が闇落ちする展開はありうるのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第32回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:親子の謎「反発するほど親に似てしまう」そういう経験は、多くの方にあるのではないでしょうか。 まさに「親子の謎」ですよね。 まひろも道長も、その謎に苦しんでい

          光る君へ(32)・まひろが賢子を捨て道長が闇落ちする展開はありうるのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(31)なぜ道長は月を見た後まひろを抱きしめなかったのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第31回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び今回は、まひろが「源氏物語」を書き始める、いわゆる「紫式部誕生」の回でしたね。 個人的に注目したシーンは2つです。 ひとつは、まひろと道長が一緒に月を見上げ

          光る君へ(31)なぜ道長は月を見た後まひろを抱きしめなかったのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(30)まひろの鳥かごに秘められた2つのドラマ的な意味を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第30回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:鳥籠の意味まひろの鳥籠は、ストーリーの発端であるだけでなく、この作品のテーマを象徴する最重要アイテムです。ですから、第1回に登場して以来ずっと、空のまま、まひ

          光る君へ(30)まひろの鳥かごに秘められた2つのドラマ的な意味を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(29)天才ファーストサマーウイカが演じるききょうのスゴさについて考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第29回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:ききょうのスゴさ突然ですが、皆さんは「まひろ派」ですか?「ききょう派」ですか? 私は圧倒的に「ききょう派」です。 ききょうというキャラクターは、「光る君へ」

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          光る君へ(29)天才ファーストサマーウイカが演じるききょうのスゴさについて考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

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