
悩ましい助動詞現在形+完了形
助動詞+完了形。助動詞の現在形、過去形と二つに分け、解説していきます。
変わった、突拍子もない変わった視点からですので、読み物としてお気楽にお楽しみください。
The wind may have been blowing more than forty meters a second.
風速は40m以上だったかも知れない。
過去のことを言っているのに、現在形の助動詞をなぜ使うのか?と、戸惑いますが、それは完了形が続くからです(現在完了形が過去のことを言っているようで現在形で記述するのと同じ)。完了形はアンカーを打つように、不動の立ち位置を置きます。助動詞現在形+完了形は簡単に言うと、『ネタ元(聞き慣れない言葉の詳細は↑先のリンクで)の完了形に話者の見解として助動詞がついただけ』なのですが、こうすると順序が逆で誤解をうんでしまいます。正確にいうと、言外にいうネタ元が確定した事実ではなくて(事実になったかもしれないそうで無いかも知れない、断言できないという意味)、話者の見解、意見=頭の中であるということ。それを、『今現在に極めて関連している』というだけの事。
完了形はhave+過去分詞で表され、この時haveは現在形ですが、助動詞現在形+完了形のばあい、haveは現在形ではなく『原形』のhaveです。「悩ましい助動詞」で説明しように、助動詞+完了形でも例外ではありません。話者は、立ち位置のアンカーをPresent formに置き、助動詞を用いたから、次に来る動詞を原形にしたのです。原形は動きの概念、頭の中の事だからです。

日本語英語は完了形を単に分類しているだけなので(詳細は↑↑先のリンク)、これだと助動詞+完了形がどんなものか想像出来ないです。だからというか、完了形に助動詞がついた途端に、用法が有耶無耶、言及は皆無になるのです。
さらに、助動詞現在形+完了形は、完了形なので、今現在に極めて関連し、言外に言いたいことがあるという表現ですが、その言いたいことを記していないから(以下のカッコ内は、その言いたいこと)、なおさら理解困難、???となるのです。
※以下の英文は、新・英語の構文構文150高梨健吉著 3訂新版から引用しました。
He must have been named after his grandfather.
彼は祖父にちなんで名前が付けられたに違いない。
(彼のお爺さんは有名人だからね)
The wind may have been blowing more than forty meters a second.
風速は40m以上だったかも知れない。
(だから今来た車は飛んできた枝等で傷だろうとか、だから、彼の傘は飛ばされてボロぞうきんのように濡れたんだろうetc…暴風雨の最中来た、傷だらけの自動車を見て。ずぶ濡れになった彼を見て)
She cannot have done well at school.
彼女は学校の成績が良かったはずが無い。
(でなければ、こんなことが判らないはずは無い。とか、なんで毎回毎回彼女はおつりを間違えるんだ!!etc…)
現在完了形は過去完了形と違って時差の意味はありません。純粋に完了形の意味だけです。ですから、たとえ助動詞現在形+完了形であっても、現在完了形本来の意味は変わるはずがありません。もしも、完了形が現在完了ではなく過去完了ならば助動詞は過去になっているはずです。
助動詞現在形+完了形にはザラブ星人はいないのです。
ここまで読んでくれてありがとう。
お疲れ様でした。
あなたに幸あれ!