～第232回～「戦艦武蔵顕彰祭」

10月24日、戦艦武蔵顕彰祭が厳かに執り行われました。
戦艦武蔵は大日本帝国海軍が建造した最後の戦艦でした。
世界最大を誇った46センチ砲は40キロ先の艦船を攻撃でき、完成当時、同型艦の大和と共に世界最大の主砲口径と排水量を誇りました。
戦艦武蔵は三菱重工業長崎造船所が作っておりますので、民間企業の技術力の高さを今に語る戦艦でもあります。

艦内神社の御祭神は武蔵一宮氷川神社です。
昭和17年8月5日、広島県呉市で行われた竣工式には氷川神社より6名の神職が出向し、艦内神社として氷川神社が分祀され武蔵神社と命名されました。

そして… 太平洋戦争中の昭和19年10月24日、戦艦武蔵はフィリピン近海での日米両軍の闘いの末、海に沈みました。
戦艦武蔵の乗員1039名戦死、生存1329名もマニラ防衛戦等に投入され、最終的に祖国の土を踏めた者は430余名と言われております。
艦内神社は武蔵と共に、海に沈んだ英霊の御心に寄り添い続けました。

その後、平成27年4月、米国のマイクロソフト社の共同創業者、ポール・アレン氏が英霊そして艦内神社と共に眠る戦艦武蔵を海底から発見。
同年10月24日、終戦70年を機に武蔵一宮氷川神社境内に戦艦武蔵を顕彰する碑が建立されました。
本年は戦艦武蔵が沈没して80年となります。

その歴史と、戦艦をつくられた技術者のものづくりへの想いを顕彰することは今を生きる人にとって大切なことです。
そして何より、ご英霊の皆様の御霊の安寧と、恒久の平和を心から御祈念を申し上げます。

〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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