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LINEノベルがサービス終了するらしい

LINEノベルが8月末にサービスを終了するらしい。

文芸からライトノベルまで、幅広い作品を掲載。出版社と作家を直接つなぐ!というようなことを謳い、昨年4月にサービスを発表。およそ1年の運営であった。
登録作家のひとりとして、今の気持ちを記す。

LINEノベルとの出会い

私がLINEノベルを知ったのは、小説家さんにインタビューしているときのことだった。「LINEノベル始まるんだって?そこでも書かせてもらうよ」という話を聞いた。

その時私は、「LINEが小説投稿サイトだって!?よし、そこに小説を投稿しよう!」と思った。それまで特に小説を書いた事はなかったので、今となってはなんでそうなるんだよ、と思う。
けれど、LINEは資本強いし、スタッフいい人多いし、スピード重視って感じで好きな会社!きっとよいサービスに違いない!と思ったのだ。まさかそのスピードのままサービス終了まで突っ走るとは想定していなかった。さすが爆走しすぎのLINE株式会社である。ヨッ!上場企業!

新規サービスのメリット・デメリット

考えられる新規サービスのメリットとして、作家の成功例を作りたいのでスタッフが頑張って人を探しているだろうというのがあった。これは完全なる私の主観だが、おそらく大体世界はそれで合っている。サービスに限らず、新しいノートとか最初だけ綺麗に書きたくなるっていうあれだ。
「LINEノベルを盛り上げるぞ~~~!!」みたいな運営スタッフに見つかるように動こう、成功例に私がなろう! と思ったのだ。そのため、「ちゃんとした人」アピールとして、毎週火曜と金曜の19時に必ず連載作品をアップした。
しかし、新規サービスにはあまり人がいないというデメリットがあった。どんなに作品を更新しても、人がいないので数字も動かない、もはや運営が見ているかどうかもわからない。その上で週に2回ずつアップするのはなかなかエネルギーのいることだった。あまりにも意味がないことのように感じたので、中盤くらいからエブリスタにもアップするようになった。エブリスタはめちゃくちゃ反応があった。LINEノベルのおよそ10倍くらい。これではエブリスタに人が流れるのも仕方がないと思う。

つまり、LINEノベルにはメリットとデメリットがあるのは最初からわかっていたけど、デメリットしか感じなかったんだけど! というところだ。

必要なのは人間の熱量

Twitterでも呟いたが、サービスやコンテンツは人の熱意が最も大切だと思う。LINEノベルからはそれがほとんど感じられなかった。開始から1年でサービス終了という点をみると、恐らく初期の段階でスタッフ間の中で冷めた空気感があったのではないかと邪推する。
一言で「熱意」だと言っても、会社のプロジェクトとなると、人員的な問題だったり、金銭的な問題だったり、色々な壁が発生するはずだ。でもそこで諦めたり腐ったり、折れたりせずに「絶対に売る!!」という強い気持ちが必要なのだ。
けれど「折れない」というのは思っている以上に難しい。マネタイズは? 広告は? あのスタッフは?とか、なんかもうちょっと想像しただけで、もういいや……という気持ちなる。
私自身「絶対イケる!」と思って志半ばでやめた物事なんて、人生でいくらでもある。そもそも熱意もクソも、最初から生活の為だけにしている仕事もたくさんある。

つまり今回LINEノベルでは、たまたま私の「絶対イケる!」という気持ちが誰ともリンクしなかった、という話だ。作家・及川一乃を推してくれる人とリンクするまで、旅はまだまだ続く。

ただちょっと、寂しい。今夜はお酒を飲むと思う。

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及川一乃
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