建仁寺両足院での放電(杉本博司)/一日一微発見260
もうずいぶん前の事だが、知り合いというほど親しい人ではなかったが、仕事を一緒にしたことがある人が雷に打たれて死んだことがあった。それを教えられた時に思ったのは、本当に雷が人が落ちるという「事実」であった。
雷は物理現象であり、人が死んだとしても、それは殺人ではなく「事故」でしかないのだが、これもまぎれなく「暴力」だということだ。これを人は「天災」と呼び、棚上げする。
雷はある人には落ち、ある人に落ちない。落ちた人は運が悪かったとしか言えない。しかし、それはいつも、とてもふにおちないのである。
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