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京の秘密・榮榮&映里の新作『即非京都』/一日一微発見248
KYOTOGRAPHIEの最大の発明は、京都の神社や古寺、長らく閉ざされていた歴史的な建物の扉を開き、そこに写真アートを展示するということをやってのけたことだろう。
京都の街は応仁の乱の時に、ほぼ壊滅的に焼けた。そこから歴史は再出発したわけだから、洛中にある寺社や老舗で創建時の姿も保ったもので、550年以上のものは実は少ない。
京都は奈良に比べて「古都」というには若いだろう。
とはいえ、今、この街で生きているどの人間よりも、一本の木、路傍の石ころの年齢ははるかに長い。
非情にも、この街では、人は移ろえど舞台はかわらない。しかし環境を構成する時空の物差しが人間の尺度を超えているから、学問も芸術もふつふつと湧いて出続けるのだと思う。
こんな街に、時間の芸術の写真を置くのは面白い。
写真は魔術である。
トリッキーなものである。
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