「異物」とキュレーションをめぐって(日本橋アナーキー文化センター)/一日一微発見354
日本橋アナーキー文化センター(NACC)のキュレーションを担当している。
これはメゾンミハラヤスヒロ (SOSU)の三康康弘さんと組んでやっている期間限定(今のところ2023年の6月いっぱい)の文化発信のスペースだ。なんと日本橋三越本店の真前の路面店という超一等地である。
「アナーキー」というと、「政府転覆をはかる破壊思想」だったり、「無秩序」を表わしたりという「ヤバイ」コトバだとされてきた。
しかし今、デイビッド・グレーバーの「アナキズム人類学」に代表されるように、資本主義や国家が支配する以前のオルタナティブな全世界社会形態、その可能性を再考するコトバとして近年急速にリバイバルしているのである。
また、今年のカッセルのドクメンタ15をディレクションしたアーティスト・コレクティブであるルアンルパが実装する「エコシステム」などは、まさに 「アナーキー経済学」と言ってよいものだ。
さてNACCのキュレーションだ。
僕はNACCの終了までに5回の展覧会を担当することになっている。
最初が「現代のアナキズム」、2回目が「むにみなのだ」そして、第3回目と4回目が、アートフリーペーパー「土色豚」で参加してもらったアーティストからの選抜展である。
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