小さなトランクをひっぱりながら歩く・東京:01/一日一微発見072
なぜだかわからないが、心の中にふと浮かんで、それが決意に変わることがある。
最近それが2つあった。
1つはだれかの文章を「書きうつしながら考える」ということであり、もう1つは「歩きながら考える」ということである。
2つは全く別のもののようにも思えるし、同じもののようにも感じられる。
こんなことを思うようになったのは、しょっちゅう新幹線に乗って高速移動しながら生きていて、そのあげくくたびれて、大好きな自分のベッドというお気に入りの居場所に寝転んで、無為夢想で音楽を聴いたりする日々を過ごしてしているからなのかもしれない。
これが「速さ」と「深さ」の生活だとしたら、あまりにシンプルで滑稽にも思えるけど。
ちょっと脇道にそれるが、いつものように火曜日には京都にいて、現代アートについての授業をしていた。
カミーユ・アンロというフランスの現代アーティストの個展が東京オペラシティギャラリーであり、彼女は4つの部屋を提出していた。
その話はまたくわしく書くから、今は省くけれどここで書いておきたいことは、一人の人間が考えていることは、外からは見えないという、あたりまえにして、奇妙なことである。
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編集者・アートプロデューサー・京都造形芸術大学教授/後藤繁雄です。
アートや編集のこと、思考、アイデア、日々起きていることなどをその都度書いていきます。
ここでの文章はハウトゥにはならないと思いますが、知性や感性を刺激したい人に読んでもらったらいいかなと思います。
僕は、人は、大きな出会いがやってきて変わるというより、微妙なものに気がついてだんだん変わることのほうが「可能性」が高いと思う。「微発見」。
それには、訓練が必要で、この「一日一微発見」も、僕の訓練法のひとつです。
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「一日一微発見」というのは、僕が師匠だと思っている文化人類学者、故・岩田慶治が日々やっていたこと。 僕はそこからヒントをもらって、もう15…
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