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2020年代の才能について/一日一微発見169
僕が他の編集者やアートプロデューサーと異なるところがあるとすれば、「事前的」ということについて、とても関心が強いということだろう。
それは「戦略」とか「手法」とか言う「恣意的」なものではなくて、どうやら僕の「本能的なもの」のようだ。
他にも「流動的」だったり、「解放型」であることも、「本能的なもの」からくるものだなと思い当たる。
何が「事前的」か。
具体的に言えば、常に「才能」をハントしたり、その「才能」との「対話」を続けようとすることだろう。
TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARD (TFPA)は、東日本大震災の年、2011年にスタートした。
2010年代の写真の「才能」を発掘育成したいと思ったから、自ら立ち上げた。
振り返って思うことは、それが震災が起こる直前のことだったということだ。
TFPAは、TOKYO FRONTLINEというアートフェアを、当時入居していた3331ARTS CHIYODAでやった時がスタートで、ちなみに、このアートフェアは、東北と台湾をコラボレーターにしていたというコインシデンスである。
さて、第1回目の審査からずっと審査員に付き合ってくれているのはホンマタカシ君で、振り返ってみると、彼の目にもずいぶんサポートしてもらっていることを、あらためて感謝する。
「才能」というのは面白くて、アワードなどで選ばれた時に、いきなり「重要だ」「スターだ」と持ち上げられるとは限らない。
G/Pギャラリーは、小山泰介や細倉真弓らがスタートしたときのメンバーだが、彼らが国際的な評価を回が得るには10年ぐらいかかったし、その事情は横田大輔や小林健太の評価だって同じである。
「才能」があると「事前的」にわかったからといって、世の中が、それを追認し、価値を与えるようになるにはタイムラグがあるのだ。
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