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インタビュー記事作成のコツ@Ichimoto

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経験から学んだインタビュー記事作成のコツをまとめています。
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2020年6月の記事一覧

好きなインタビュー記事を賞賛しまくる

心を動かされたインタビュー記事をひたすら褒めまくる、という取り組みをやってみたいと思います。初回の記事はこちら。 日々いろんなインタビュー記事に目を通していますが、熟読レベルで読んでいる媒体の1つにYahoo!ニュース特集があります。 著名なライター陣が手がけることが多く、展開や表現、材料の選び方など非常に参考になります。 その中でも芸術レベルで素晴らしいインタビューだと思ったこちらの記事(ライターは岡野誠さん)について、僭越ながらグッときたポイントをシェアしたいと思い

一問一答?一人称?インタビュー記事形式の決め方をフローチャートにしてみた

インタビュー記事の形式って、皆さんはどうやって使い分けていますか? 人によって呼び方は違うかもしれませんが、インタビュー記事の形式は【一問一答】【一人称】【地の文+「」】の3パターンがあります。 私はインタビューが終わった後に編集者さんと相談して決めることが多いのですが、今ひとつ決定プロセスを論理的に把握できておらず、ずっとモヤモヤしていました。 そこで、私の考えるインタビュー記事形式の決め方をフローチャートにしてみました。本当は一つにまとめたかったのですが、そうバシッ

2ヶ月半ぶりのオフライン取材で気づいた些細なこと

先日、2ヶ月半ぶりに対面取材に行ってきました。 「対面取材を久しぶりにやるよ〜」という方の参考になればと思い、注意点をさくっとシェアしたいと思います! 1.時計忘れないで!!時計、忘れました。(爆 オンライン取材だとPCで時間わかりますし、家だと腕時計つけないので、すっかり忘れて出てきてしまいました。 相手が話し始めてから気づいたのですが、あからさまにスマホを出して時間を見るなんてめちゃ失礼なのでできません。 「あーどうしよう……」と思いましたが、テンポよく要領を得

インタビュー中に聞き手が自分の話をするのはありか、なしか問題

インタビュアーの仕事は、「聞く」ことです。しかし聞き手の中には、 「自分の話は極力しません。とにかく聞くことに徹します」 という人もいれば、 「いやいや、相手との距離を縮めるためには、自分の話もした方がいいよ」 という人もいます。どちらが正しいと思いますか? 私は、基本的に聞き手は自分の話はしない方がいいと思います。その理由をお話します。 1.話し手が我に返ってしまうからインタビューというのはある種、異常な空間です。 自分の言葉に相手がひたすら耳を傾けてくれる。

オンライン取材をできるだけリアルに近づけるZoom操作手順

オンラインインタビューのやりにくさの原因は、一言で言うと、話し手に対する「没入感」が失われることにありますです。 インタビューでは相手の話す「内容」だけでなく、細かい表情や全体的な雰囲気、言葉にしていない感情などの、非言語的な要素をしっかり受け取ることが大切です。 しかし、オンライン取材では相手の顔しか映りません。直接見るのに比べれば画質もかなり落ちるため、「非言語的な情報」はかなり削ぎ落とされてしまいます。 さらに、オンライン取材は「聞き手の集中力を落とす罠」だらけで

気を抜いたらアウト。インタビューカット撮影中の「フリートーク」で意識すること3つ

ライターがカメラマンを兼ねる場合は、インタビューが終わってから他の人にフリートークをしてもらって、その間にライターがインタビューカットの撮影をすることがあります。 カメラマンがいる場合でも、撮影の場所を変える必要があるときなど、インタビューカット撮影のためにライターがフリートークの相手をすることもあります。 このとき「インタビュー無事に終わって良かった……」と気を抜いてフリートークを適当にやり過ごすと、話し手の良い表情が撮れず、せっかくのインタビュー記事が台無しになります

インタビュー相手にやる気がないときの応急処置3つ

社員インタビューなどの「やらされている」インタビューで稀にあるのが、話し手にやる気が見られないケースです。 まるで面接の模範回答を読んでいるような薄い話しか出てこないーー。 これは相当まずい状況です。薄い話、形式的な話から、クライアントの満足する品質の原稿を作成するのは非常に困難だからです。 良い原稿を書く使命のあるライターにとって、相手から無難な言葉しか出てこない状態では、インタビューを終えるわけにはいきません。 そこで、インタビューが始まってから、相手のやる気がな

「次の質問で頭がいっぱい」状態を解消する方法

ライターを始めたばかりの頃、「自分は聞き方に大いに問題があるのではないか……」と思っていました。 それは、質問をして相手が話し出した途端、「次の質問どうしよう」と考え始めてしまって、相手の話を全然聞けていなかったからです。 「話を聞きに来ているのに、聞けていないなんて、絶対間違ってる…」 なんとかしたいと思って参加した「インタビューのワークショップ」で運よく突破口を見つけることができ、学んだことを自分の中で育て続けていった結果、今ではそうした悩みはなくなりました。 相

「たった1人」へのメッセージを語ってもらうために意識していること

インタビューで語られる言葉は、多くの人の目に触れることを前提にした無難な言葉になりがちです。でも残念ながら、その言葉は誰にも届きません。 インタビューはアンケートになってはいけない と言われるように、相手の貴重な時間を使ってインタビューをするのであれば、聞き手がいるからこそ引き出せる話を聞かなければなりません。 私が取材中に意識しているのは、話し手と一対一の関係性を築くことです。 目の前にあるのが白いアンケート用紙ではなく、ただただ自分に興味を持つ一人の人間であれば、