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悩み・不安に対する「わたしなりの向き合い方」

生きていると、本当にいろんなことで悩んでしまいます。 

悩み相談に関するサイトには、家族・友人・恋人についての悩みから、学校・職場・地域での悩み、心・身体・性・おカネなどに関する悩みに至るまで、非常にたくさんの悩み事が紹介され、解決策についても示されています。 

悩んでいる人には、参考になるアドバイスが見つかることもあるのではないでしょうか。 

ただ、この記事の目的は、それらの多種多様な悩み事を一つ一つ取り上げて、解決策を述べることではありません。 

悩みが発生する原因や背景を俎上(そじょう)に載せることの大切さを指摘し、悩みや不安に対する「わたしなりの考え方」を示すことにあります。 


◇自分自身に関する悩み

「悩みの大半は、対人関係にある」わけですが、「その背景には、実は自分自身についての悩みが存在」すると考えられています。 

自分に関わる悩みの軽減もしくは解消が、円滑な人間関係につながるとされるのは、そのためです。 

以前、わたしが自分自身に関して深く悩んだことを書き出してみました。 

 「自分には、力がない」
 「嫌になったり、嘆いたりすることばかり」
 「孤独で寂しい」
 「勉強しても、成績が上がらない」
 「人前でうまく話せない」
 「仕事のコツがつかめない」
 「いまの仕事が私に合っているのか、わからない」… 

能力、性格、学業、スキル、仕事など、悩みのタネは尽きませんでした。 

悩み苦しんだとき、欲しかったのは、どうすればよいのか、いかに向き合えばよいのかについてのアドバイス・ヒント、それに悩みや不安を聞いてくれる人でした。 

いまは、それらの悩みや不安に対する自分なりの向き合い方を見出すことができたからでしょうか、それなりに安定した日々を送れております。 

ここでは、どのような経緯で「自分なりの向き合い方」を見出すに至ったのか、どのように考えていくといいのかについて述べてみたいと思います。 

◇学生たちが抱える悩みの数々に直面して

教員生活42年の間、多くの学生たちと接することができました。 

彼らの大半はまじめで、明るく、やさしい心の持ち主。
「へぇー」と驚かされる趣味や特技を有した人もまれではありませんでした。
楽しい思い出もいっぱいです。 

と同時に、学生たちは、多くの悩みや不安を抱えていました。しかも、能力、学び、部活、アルバイト、就活、将来などと、非常に多岐にわたっていました。 

 「自信がない」
 「どのように学んでいけばよいのか、わからない」
 「話すのが苦手」
 「感想文やレポートがうまく書けない」
 「部の運営で四苦八苦している」
 「自己PRの材料が見つからない」
 「将来、社会人としてやっていけるのかどうか、不安だ」 

いずれも、だれもが経験する、ごく普通の悩み・不安かもしれません。でも、当事者にとっては、やはり深刻なものに違いありません。 

いつしか、どのようにすれば、そうした学生たちの悩み・不安が軽くなるのか、どうすれば、彼らが前向きにやっていけるのかについて考え、アドバイスすることが、わたしの大きな関心事・課題になっていったのです。 

毎年、学生たちにアンケートをとり、意見や感想を分析して、彼らにいろいろなアドバイスを行いました。 

多くの本を読みました。 

出版した『あなたが歴史と出会うとき』(名古屋大学出版会)の中でも、悩みや不安と向き合う方法について言及しました。 

しかし、よりまとまった形で、しかもわかりやすいスタイルで、考え方・向き合い方を整理するという試みは、まだ果たせていませんでした。 

退職し、やっと自由な時間を得ました。長年の課題に取り組むのにたどり着いたのが、noteという絶好のプラットフォームでした。 

◇どのように向き合っていけばよいのか?

悩んだとき、最も有効な方法は、その悩みを誰かに打ち明けたり、聞いてもらったりすることと言われています。 

確かに効果があります。 

ほかの人に共感してもらったり、受け止められたりすることは、悩んでいる人の負担を軽減してくれるからです。話すことで、自分の思いを整理することもできます。 

しかし、それだけで、悩みや不安が心底、解消するのでしょうか?  

解決する場合もあるとは思いますが、多くの場合、たとえ一時的にラクになったとしても、また同じことで悩んでしまったり、心の中でくすぶり続けたりするのではないでしょうか。 

わたし自身は、「急がば回れ」ということわざが示すように、悩みや不安と真正面から向き合うには、それらの背景・原因にまでさかのぼって考えてみることが大切ではないかと考えています。 

そのためには、「なにについて悩んでいるのか」「どんなことに不安に感じているのか」をはっきりさせる必要があります。 

そこで、おおまかな形ではありますが、①能力・学力、②個性・孤独、③学び・スキル、④働くこと(アルバイト・仕事)、➄就活、⑥将来というように、仕分けを行いました。 

すべての悩み・不安が網羅されているわけではありませんが、かなりの部分がカヴァーされているのではないでしょうか。 

「いちけんnote」に収録されている多くの記事では、それらの諸課題に対して、わたしなりの考え方が紹介されています。 

ここでは、そうした悩み・不安のうち、最も大きなウエイトを占め、またさまざまな悩みのタネのいわば根幹に関わるものと考えられる能力・学力に関する考え方を紹介するにとどめたいと思います。 

すでに紹介したことを再度引き合いに出しますと、「自分には力がない」「自信がない」「勉強しても、成績が上がらない」といった言葉で示される悩みです。 

では、そうした悩みにどのように向き合っていけばよいのでしょうか。 

結論の一部を申しますと、抜本的かつ持続的な向き合い方としては、低くみなされがちな自分の能力を正しく評価することが大切です。 

能力とはなんだと思われますか? 

能力が高い人とは、「学校の成績の良い人」「勉強がよくできる人」「偏差値が高い人」というように、学力と同じレベルで考えている人がいるかもしれません。
 
学力も能力の一部ではありますが、イコールではありません。学力のように、生まれてから得た「後天的なチカラ」のみを能力と考えると、大事なことが抜け落ちてしまいます。 

「先天的なチカラ」があるからです。それは、あなたが生まれる遥か以前から、長きにわたって少しずつ準備・拡充されてきたものなのです。 

それゆえ、「人は皆、同じ能力をもって生まれている」、「あなたは、豊かな能力を持っている」ことになります。 

つまり、あなたの能力とは、「後天的なチカラ」に「先天的なチカラ」をプラスしたものになります! 

能力に関する悩み・不安と向き合うには、第一に「先天的なチカラ」を認識すること、第二に「後天的なチカラ」を伸ばしていくことに尽きるといっても過言ではありません。 

それらのことをさらに詳しく知りたい方は、「いちけんnote」の世界-あなたが『あなた』と出会うときをご覧になってください。 

孤独については「孤独というトンネル」を抜けるが参考になると思います。 

「後天的なチカラ」の典型とも言える学力・スキル・仕事力の向上に関しては、なによりも「聞く話す書く読む」という四つの基礎的なチカラ、「問題発見・解決力」「アイデア力」などをグレードアップする手法が身につくだけで、それらについての悩や不安は、かなり軽減されるのではないでしょう。 

それらの記事に触れていただいて、あなたの悩み・不安が少しでも軽くなれば、とてもうれしいです。


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