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話すチカラ-能力グレードアップ講座3

「話すのが苦手」「面接ではいつも上がってしまう」「うまく話せたのか、あとで後悔ばかり」…。話すことへの悩みや不安は、尽きません。でも大丈夫! ここでは、ポイント整理 をうまく活用し、ステップアップしていくプロセスを「見える形」にしていきます。


話すチカラをパワーアップさせるポイント整理

「話すチカラ」とは、けっして長く話せる力ではありません。単におしゃべりができることとも異なります。伝えたいことを的確に相手に伝えるためのチカラということになります。
 
ゼミナールなどで、こんな課題を出しました。
「夏休みにあったことを話してみてください」。
 
最初は、学生たちに自由に話してもらいます。多くの場合、指名された学生たちは、思いついたまま話を続けます。話が長くなると、聞いている人は、途中でなんの話かわからなくなってしまったり、ついていけなくなったりすることがしばしば起こります。そんなとき、実は、話をしている本人も、わからなくなってしまっているのです。
 
そこで、質問の仕方を変えてみます。
「夏休み中にあったことを二つ述べてください」と。
 
そして、次のような言葉を添えてみます。
「『夏休み中にあったことは二つです。一つ目は、○○でした。二つ目は××でした』という言い回しを使ってみるのも有効ですよ」。
 
つまり、なにを伝えたいのかを事前に告知してもらうのです。
 
そこには、「ポイント整理」と「話題を先に述べる」というきわめて重要な二つの原則が盛り込まれています。いずれも、「話す力」をパワーアップしていくときに最も気をつけるべき点なのです。
 
すると、学生たちは、次のように言うようになります。
 
「夏休み中に二つのことを経験しました。一つ目、アルバイトを始めました。二つ目、引っ越しをしました。アルバイトに関しては、●●です……。引っ越しに関しては、××から××に移りました……」。
 
これだけで、大変わかりやすくなるわけです。
 
実は、このポイント整理のパワーは、非常に応用範囲が広いのです。どのような局面でも応用できます。例えば、「本日やるべき点は三つです」となると、仕事をこなしていくべき社会人の仕事力の育成にもつながっていくという、重宝なルールなのです。

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